2018年2月21日水曜日

アクアリストにおすすめの書籍


続いてご紹介する書籍は

九州大学の鹿野雄一さんが書かれた

「溺れる魚、空飛ぶ魚、消えゆく魚モンスーンアジア淡水魚探訪」です!



鹿野さんはアジアの淡水魚を広く研究されている方で

中でもフィールドワークに力を入れており、

本の冒頭にも書かれていますが、

「アジアにおいて淡水魚はもっとも人間とのかかわりが深い

野生生物の一つであり、陸水生態系ひいては地域全体の生態系を

考える上で何よりの研究対象である。

アジア各地の淡水魚を知ることは、広くその土地土地の自然環境、

そして人々の暮らしや文化を知ることに他ならない」と。



そんな鹿野さんは続けて書かれています。



「まさに魚がいる現場を五感で感じることにこだわってきた。

そしてそれらのリスク(その間に経験した危険な体験)を

大きく超える何かを得ることができた。」と。

僕が撮影したメコン河の水中写真。
フォーバーダトニオや毛フグも載っていますよ!


この本は昨日手元に届いたので

まだ全部は読んでいませんが、

日本におられるアクアリストの皆さんにぜひ読んでいただきたい

一冊だと強く感じています。

本の中には魚について、淡水魚について、

そして日本の淡水魚、大陸の淡水魚、東南アジアの淡水魚と

モンスーンアジア圏の魚について

学術的にフィールドを知る人だからこそ書ける本となっています。


今まで形や知名度で好きだった魚たちが

もっと違った角度から好きになれる魅力たっぷりの一冊です!!




一般的に学者さんが書かれた本は難しかったり

取っ付きにくいイメージがありますが、

鹿野さんの本はおススメです!



そして、鹿野さんとはこれまでにプロジェクトで

一緒に調査をしてきた仲間で

アロワナ調査を始め何度も一緒に行ってきたフィールド仲間でもあります。

そんな訳で僕のことや研究室の事も紹介いただきました。

すごく嬉しく、有難いです!!




その他にも、

アクアリストさんの多くが好きなアロワナや

ダトニオ(D.pulcher)についても書かれています。


また、内容はカンボジア以外にも

東南アジアだと

ミャンマーやインドネシア、マレーシア、

サラワクの密林などなどなど(笑)

ワクワクするネタがたくさん書かれています。



他にも隣国に生息しアクアリウム界では人気のベタ・プグナックスや

地域別のスネークヘッドの紹介などなど!


魚に興味のある方はぜひ!読んでみてください!

どうぞよろしくお願いいたします。


6 件のコメント:

  1. 鹿野です。ご紹介大変ありがとうございます。私としても佐藤さんと出会えたことは研究を続ける大きなモチベーションとなっています。
    本ですが、恥ずかしい間違いがけっこうあって
    http://ffish.asia/obr
    でカラー図版とともに公開しています。ぜひアクセスください。

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    1. 鹿野さんいつもありがとうございます。
      多くの方に読んでもらいフィールドへの第一歩となると良いですね。
      これからもご活躍応援しております!!
      ありがとうございました。

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  2. どうも。お久しぶりです!

    私も生物全般の本がかなり好きで蒐集していますが、この本は初めて知りました。早速通販で探してみましたが、かなり最近発行された本なんですね。今回の記事の紹介で少し写真を見ただけで面白さが伝わりました!早速注文します(笑
    余談になりますが、私が最近見た本の中で東南アジアの魚について触れられているもので特に印象に残っているのは「ナマズの博覧誌」です。この本のお陰で旧Pangasius属 2種の属名の変更や、プラー・ブックにまつわる面白い話を読むことができたのでかなり楽しませてもらいました(笑

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    1. セキさん
      お久しぶりです。いつもありがとうございます。
      ぜひ読んでみてください。
      ちょっと魚好きでない方には難しいかもしれませんが、
      魚好きならじっくり読んでいけばいろいろな事を知れる本だと思います。

      ナマズの博覧誌!面白そうですね!
      日本に帰ったら買ってみます!!
      ありがとうございます。

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  3. 早速注文し、明日か明後日に届く予定です!
    現地の貴重な写真や、佐藤さんと研究所のことが紹介されているということで、とても期待しています。

    ナマズの博覧誌は 前半では食や現地での漁、信仰などナマズと人間の文化的な関わりを中心にまとめられており、後半では水産学の観点から見るナマズのことやナマズ目の系統や生態だったり、科学的な視点で書かれることが多くなってきます。内容によっては好みが分かれるかなぁ というところはありますが、私は全ての章を楽しませていただきました。濃く、旬なナマズ本です(笑)

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    1. 関さん
      流石早いですね!!
      僕もナマズの本楽しみにしています!!
      ありがとうございました。

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