2012年4月30日月曜日

イケス!

今日は僕が愛用しているイケスタンクの紹介です(笑)

下の写真がそのタンクですが、皆さんもよく見たことあるかと思います。

日本のホームセンターなどで売られているタマローリーシリーズです!!

今は100L2個と200L1個を使っていますが、

こいつがとても便利なんです。

水族館などではもっと大きい専門のイケスをトラックに積んでいますが、

個人ならこれで十分役に立ちますよ!


このタンクは日本で全国を駆け回って日淡を採集していた頃から愛用しています。

なので、コイやハクレンやビワコオオナマズなんかもこれを車に積み込んで

運んでいました(笑)


そのくらい大好きな採集グッズなのでカンボジアへ引っ越す時も何とかこれを

持っていきたくて、引っ越しで日本から持っていく生活用品をこのタンクに入れて

カンボジアへ送りました。そうすれば、ダンボールみたいに壊れませんし、

中身も安心!と嫁に言い聞かせてカンボジアに運んだんです。

僕は中身よりも入れ物のことしか考えていませんでしたね(笑)


これを買う時は下に排水キャップがあるんですが、

別売りで開閉式のボールバルブもあるので1個あると便利かもしれないですね。


また、突如デカイ魚を手に入れた時なんかも

臨時の水槽としても使えますし、冬の置き水タンクにもいいかもしれませんね!

僕は蓋とタンク上部にエアチューブが通せるように(ギリギリの径で)

ドリルで穴を2-3か所開けています。

さらに、電池式エアーポンプをひっかける強いロープも開口部の外側に一巻きしています。

こんな感じにするとかなり使い勝手がいいと思います。


(注意!)車で魚を運ぶ時は必ず満タンに水を入れてくださいね!

半水位くらいだと水が揺れるので運転に支障をきたす場合があるので厳禁ですよ!!




いつも心配をお掛けしています。

ダトは今日も元気です!!

この数日落ち着いてきているようです。

ありがとうございます。

2012年4月29日日曜日

ダトニオ保護プロジェクト

家のダトニオは少し落ち着いてきたようです。

でも、まだまだ安心できませんので慎重にいかないとイケないですね!



以前にもブログでアップしましたが、僕はカンボジアに移ってじっくり

現地調査をするまでDatnioides pulcherがこんなにも少なく、

危険な状態に瀕している種だとは思ってもいませんでした。

そしてこんなにも魅力のある魚ダトいうことも・・・


そんな実態を目の当たりにしてきましたが、

この魚を守るために個人的にできることは天然個体を直接守るのは規模が大きすぎて

できませんので、難関とされてはいますが、ダトニオを繁殖させて市場に

たくさんブリード個体を定着させる事ならできると確信していました。

でも、実際には調査に多くの時間や費用がかかるので

この2年程はその壁にぶち当たっていました(笑)



そこで、僕の住むシェムリアップの町で雑貨屋を経営する家族が

アイデアを出してくれました。

この町は中国や台湾、ベトナム、韓国、日本人が観光客として多く訪れる観光地なので、

そうした国々の方に縁のある虎魚タイガーフィッシュ(Datnioides pulcher)の

プロジェクトTシャツの販売をしてみては・・・?という内容でした。

確かにこの国には様々なNGOなどの販売グッズがたくさん売られていて

その運営資金に充てられているんです。


そのアイデアをもらったのはもう1年くらい前ですが、ずっと悩んでいました。

ダトニオの現状についてはtigerperchさんもダトニオの未来に不安を抱いているようでした。

そしてやっとこのプロジェクトを盛り上げるために動く決意が決まりました!

 
Tシャツを知り合いのお店で販売し利益のすべてをDatnioides pulcherの

プロジェクトに使用するというものです。



まだTシャツのデザインなどは決まっていませんが、

ダトニオファンの方々のアドバイスなどいただけると幸いです。

大きなお金にならなくてもこのカンボジアに関わった以上、

いろいろな事をやっていきたいという気持ちをもっています。

それがたまたま僕の場合は魚なんです(笑)


これから少しずつアイデアを練っていきます。

皆さんの応援よろしくおねがいいたします!

小さな報告でした!




トンレサップ流域の広さ

先日魚の運搬でいつもと違うルートで帰ったのですが、

その時にトンレサップ川を渡ったので写真を撮りました。

その時に改めて痛感したのがその奥に広がる広大な土地です。


地平線の向こうまで続く大地は全部トンレサップ湖やトンレサップ川へ流れ込む水域で、

今は乾季の最後なので全くと言っていいほど水はありませんが、

雨季の後半である8-10月はほぼすべてが水に浸ります。


僕が今回痛感したのはこれだけ広いので等間隔でポイントを増やすなんてことは


無理に近いなー(笑)と思いました!


さらに、カンボジアの大地には道がないので日本のようにいきたい場所へ

行くことができません(笑)


これは本当にお手上げです(笑)

気合い入れれば行けなくはないですが、

相当な体力とお金と根性が要りますね。



写真ではあまり分かりませんが、
肉眼で見るとそのすごさが良くわかります。

これらの調査ではもっと上手な調査方法を検討しないと

行けないと思いました。

特に、この時期は乾季の中でも最高に暑い時期なので

外にいると1時間も持ちません(笑)

1リットルくらいの汗は簡単に出てしまいます。

早く恵みの雨が降らないか待ち遠しいです。

トンレサップ周辺の魚ツアーなどご希望があればいつでもご連絡下さい。

灼熱のカンボジアをご案内しますよー!



今日のダトニオはとても落ち着いています。

まだ餌は食べませんねー。

頑張ってほしいです。



2012年4月28日土曜日

赤ナマズ写真撮影しました

先日の採集から帰った時のパッキング写真です。

日本はしっかりしたパッキング袋があるのですが、

カンボジアにはペラペラの破れやすい袋しかないので

非常に使いにくいです(笑)

今度タイへ行った時にチャトチャックで探してみます。


アイゴの仲間、サヨリの仲間も無事撮影が終わり、

赤いナマズAmblyceps sp.も撮影しました。

このAmblyceps属ですが、いろいろ調べると、5-6種はいるんですね!!

でも、そのほとんどがインド・バングラデシュ要素の地域に多く、

インドシナにはA.mangoisしかいないようでした。

それが、1999年と2000年にA.mucronatumとA.serratum種に分かれて分類されたような

感じで書かれていました。

でも、その両種の特徴となるポイントの一部をもっているので

やはりどちらの種ともに決めることができませんでした。

これ以上はお手上げなので(笑)日本のナマズ博士に相談です!


パールダニオは元気ですが、スレに弱く、何尾か落としてしまいました。
早速薬浴してトリートメントしています。
とてもキレイなのでホテルやうちの店の水槽に入れる予定です。

これが水槽に収容したばかりのナマズです。
(ちょっと見にくいですね)

これがその赤ナマズの全体写真です。

パッと見はアカザですね(笑)

でも、アカザとは違うゴンドワナ起源のナマズです!

早くコイツの正体が知りたいですね!!


ダトは今日は落ち着いていました。






2012年4月27日金曜日

韓国EBSーTV取材しました

今日は朝から先日知り合ったばかりなのですが、韓国のTV取材に同行しました。

韓国のTVといってもぜんぜん知らないのですが、

EBSというTV局の番組のドキュメンタリー番組だそうです。

年始に放送予定で今回が3回目のシリーズものです。

その番組の中で僕が登場するのはカンボジアの淡水域で魚の研究をしている

日本人という設定です。

今回は3か所で撮影を行いました。

まず最初に行ったのは僕が決めた河川での採集風景です。


現場についてミーティングするスタッフさん達
 ここでは川で投網を指定された場所へ5回ほど打ってバルブやボティアなどの中型魚を採り、

その後は瀬があるポイントでタモを使ってゴソゴソ小物を採りました。


今回の僕の仕事道具です。
タモ網、投網、バケツの3点セット!!

 採集の後は採った魚をチェックするシーンを撮り、

最後はここまでの作業と感想を話すインタビューがありました。

この内容の打ち合わせが大変なんです(笑)

韓国人→カンボジア人通訳→韓国人(日本語通訳に電話)→僕

仕事以外の話はテキトーなカンボジア語と英語を使って通訳か韓国人と話す事が出来ます。

でも、仕事は内容をお互いが完全に把握しないといけませんから大変ですよね。

この日は子供たちが多く魚がいつもより少なかったです(笑)

今日1日はこの車で走りまくりました!

次は家の水槽室での風景と同定作業を撮影しました。

同定に使った魚は先日採って来た赤いナマズです。

このナマズは2種いるのですが、

その2種両方の特徴の一部をもっているので、

どちらの種でもない事がわかりました。

もしかすると新種ですね。

こんど、知り合いの学者さんに相談してみます。



続いての場所は最後のトンレサップ湖岸です。

本当は川での採集があるのでいらないと思うのですが、

ディレクターさんがトンレサップを外せないという強い気持ちがあり、行く事になりました。

ここでの注文は木の小さな小舟に船頭と乗って先端から投網を打つという内容でした。

小舟に乗っての投網は昔からよくやっていたのでできるのですが、

朝から太陽にあたっていたせいかこの時には頭がガンガンに痛くて辛かったです(笑)


船着き場ですが、ここに写っている景色のすべてが雨季には完全に水没します。

手前の青い木の船に決まりました。
思ったより幅広タイプの船だったので楽勝でした!
手漕ぎの船なのでなかなかトンレサップ湖まで(広いところ)行けなくて

結局、手前の水路(実際にはトンレサップ湖内ですが)で投網を5回ほどやりました。

でも、朝僕がアドバイスした通り、魚はほとんどとれませんでした。

採れたのはミスタスの仲間3尾、オンポックの仲間1尾、コイ科のバルブ1尾のみです。


最後の最後は港をバックに例の伝言ゲームで内容が僕に伝えられて、

「トンレサップ湖における魚減少について」というテーマで、

2つの問題を話しました。



ひとつは湖が汚くなり魚が減った原因の一つとして、

カンボジア社会経済の発展により生活水準が年々上昇した結果、

生活排水の多量な流入、ゴミをそのまま湖内に投棄するなどの問題も1つの原因であり、

生活する人々は自分で自分の生活を窮地に追い込んでいる事に気づいていないため、

今後はそうした生活環境面の教育を普及させる努力が政府に必要だと話しました。


原因はまだまだ様々なものがあるのですが、

もうひとつあげて欲しいとの事だったので、

ショッカーや爆弾での違法漁業が野放しにされているという話を選びました。


カメラを前にしての話は慣れていないので、

何度も噛んでしまいましたが、韓国人は日本語知らないから

大丈夫!といわれなんとか乗り切ることができました。

まだ使われるかわかりませんが、使ってもらえると良いですね。


そんな一日でもうへとへとです。

頭痛薬のんで寝ます(笑)



ダトは今日も相変わらずです。




ダトニオの様子

ダトニオの様子をアップします。

調子が良くなったとブログに書いたとたんまた以前の様な

行動をするような場面が何度かあり、

まだそんなに良くなったわけではなさそうです。期待したのですが・・・


でも、少しづつ回復してきているようにも見えるので

ゆっくり見守っていきたいと思います。




早く餌も取るようになってデカイ水槽で泳がせてあげたいですよね。

今日中にアップするつもりがもう12時をまわってしまいました。

日本はもう2時をまわったところですね。

遅くなりすみませんでした。


これから昨日採って来た赤いナマズの同定作業です。

さっき写真を採ったのですが、文献を調べると

もう1種仲間がいるようです。

この2種は簡単に同定できるのですが、

(元々分布域が違うのですが、尻鰭の軟条数でわかります)

どうやらその2種のどちらでもない可能性が出てきたので

こんな夜中ですが、寝るわけにはいきません(笑)

これから胸鰭に棘があるかないかを解剖して調べます。

もし、なければ新種の可能性が高いです。


がっかりさせるかもしれませんが頑張ってみます!!

2012年4月26日木曜日

50cmダトニオ回復の兆しです

オスフロ引きとりから帰った昨日からなのですが、

嫁さん曰く、ダトニオが元気になったよ!というのです。

帰ってすぐに水槽室へ行くと、いままで不安定な泳ぎをしていたダトニオが

ガラスにあたることなく、自分で体をコントロールして安定した泳ぎに変わっていたんです!!

tigerperchさんも心配してくれてメールをくださいました。

本当にありがとうございます!!


まだまだ油断できませんがあと1週間ほど様子を見て安定すれば次の段階へ進みます。

なんせ少なくとも来年の産卵期までは元気で頑張ってもらいたいですからね。



実は今回数日前の水換えで違う抗生物質(これは公開できません)を追加して投薬したんです。

この薬が良かったかはわかりませんが、しばらくはこれで進めてみます。



今日はホテルとレストランの水槽メンテの日なので(オスフロの件で予定日をオーバーしています)

今は外出先からのアップです。

夜には家に帰るのでダトの写真もアップしますね!

夜は昨日もって帰った魚の写真撮影も予定しています。

暇な時はすごく暇なのですが、忙しい時はどんどん仕事が溜まるんですよね。

なんで均等に忙しくできないのか不思議です(笑)

おまけ調査からマジ調査へ(赤ナマズとの出会い)

ベタのポイントから走る事1時間ちょっと!

たまたま国道の工事中でスローダウンした時に橋を渡りました!!

この川も以前から知っている川でしたが、工事のため川の地形が変わり、

瀬ができていたのです。

しかも、ここはメコン水系に属さないカルダモン山系の水域です。

普段とれない種が出るかもしれないポイントだと判断して

外気温は30度を超えていましたが腹をくくって車を降りました。


一見すると工事中で汚く、水深も10cm程度なので魚なんて・・・と思うかもしれませんが、

すごく強い直感があったんです。何か出る!と。

初めに水中をじっと観察するとネマケイルス(ドジョウの仲間)が見えました!

やつがいれば他にもいるはずです。

網をここだという浮き石の下に構えて浮き石をかき混ぜます(笑)

出てきたのはやはりネマケイルスでしたが、

他にロケットフィッシュ(Homaloptera confuzona)がたくさん採れました。

こいつはシェムリアップの近くでもみられる種ですがこの地域で見れたのは初めてでした。


Nemacheilus pallidusだと思いますが、
後でゆっくり調べます。
そして早瀬の中でも最も浅く小さな浮き石が点在するポイントで

ついに採りました!!

まだ詳しく調べていないので何とも言えませんが、

カンボジアでは1属1種のナマズの仲間(Amblyceps cf. mangois) です!!

とても小さいですが日本のアカザのような姿ですよね。

網の中を見た瞬間!この赤い魚体を見て失神しそうになりました(笑)(笑)



そのくらい嬉しい出会いだったんです。

文献では知っていたのですが、生体を見るのは初めてでしたし、

この種はここから1000kmくらい離れたメコン水系の山間部にいる事になっていたからです。

それがメコン水系ではないこのカルダモン水系で出たことは新たな発見です!

図鑑の価値もこうしてコツコツ集めた情報が積み重なって

これまでの情報とは違った真実の情報を提供できるので

とてもやりがいがありますよね。


ここから一気にエンジン全開でマジ調査です(笑)

この後は何となくいる場所が分かってきたので同じ様なポイントを探して

3個体採集することができました。

パッキングして持ち帰ったので今晩から撮影です。



この出会いもオスフロが引き合わせてくれた出会いだったことは間違いないです。
  
こうして魚に助けられる事も多々あります。

魚と自分の間にある幸運の糸はこれからも大切にしていきたいと感じた調査でした。 

おまけ調査(ベタ・サヨリ・アイゴ)

漁師さん宅を出て5分!

今回の遠征ツアーはしっくりこなかったので、ちょっと投網を投げたくなりました。

なにか新しい発見が欲しかったんです(笑)

早速目の前の川でプチ調査です。

採れたのはグラスパーチの仲間(Ambassis kopsis)やサヨリの仲間(Zenarchopterus dunckeri)、

アイゴの仲間などが採れました。この水域は汽水に近いところなので

汽水魚と普通のコイ科バルブらラスボラなどの淡水魚が同じ水域で見られます。

アイゴの仲間は以前からよく採れていたのですが、海の魚という先入観が強く、

図鑑に入れるか悩んでいたのですが、今回の採集で入れる事にしました。

実際にいるんですからね(笑)入れてもおかしくないですよね。




採集を終えて走る事20分!

車のアクセルが調子悪くなり故障です!!

最初はダメかと思いましたが落ち着いてチェックすると、アイドリング設定するワイヤーが引っ張られているのが原因だったのですぐになおせました。

運転を再開して5分!!


以前から知っている小川を渡った時です。

物は試しだっ!と思い調査することに。

橋の上から見ると岸辺の浅瀬で小さな魚が大量に水面をつついていました。

下へ降りて一気にそのあたりを一すくい!!


 出てきたのはパールダニオでした。

この写真の次に掬った時はさらに倍くらいの量が採れました!!

グラミーを失った直後だったので、

元気な魚を見て嬉しかったですね!!

ダニオの仲間はインドシナから島国、インド方面と広く分布していますが、

残念なのはカンボジアには本種Danio albolineatusだけしかいないようです。

一部ではブラキダニオの名で通っている魚です。

ナンダス・ナンダスも草の中をゴソゴソして入りました。

こちらはベタ・プリマです。
マウスブリードタイプのベタですよね。
この時は写真下のポイントで10尾ほど採れました。

体力温存(運転があるため)のため水には入らず上から
タモで掬っただけでいろいろと採れました!

魚は来月再開する店の水槽で泳がすために持って帰ります。
水槽もサイズアップしてリニューアル予定です!!
魚で気を落として魚で元気にさせてもらったひと時でした!!



グラミー引き取り

お久しぶりです!


昨日、やっとグラミーの引きとりから帰りました。


昨日は体力が限界で作業が何もできないまま終わってしまいました(笑)


先日カンボジア正月を過ごすためにトンレサップ川の漁師さん宅へ行った

のですが、その時にメコン水系ではない水系の漁師さんも偶然その村に遊びに来ていて

僕がオスフロネームス・グラミーを欲しがっている事を知っている彼が

もし、採れた時に連絡するからエアーポンプを貸してくれと言われたので

その時に貸していました。


その漁師さんから先日連絡が入り、急きょ予定を変えて車で片道450kmの

下道をひたすら走らせ、夜の10時に到着!



すぐに魚をチェックすると、もう1尾は死んでしまっており、

残りの2尾も瀕死の状態でした。

漁師さんが言うには夕方までは元気だったが、

何度もタライから跳ねて土の上に飛び出していたそうです。

・・・・・・・・・そりゃー弱るよーーーーー!

と思い魚の扱いはデリケートなんだといろいろ説明しましたが、

理解してくれませんでした。

水深10cmくらいのタライに1kg個体が2尾、3kg個体が1尾ですからそりゃー弱るし、

飛び出すよーと一気にテンションが落ちました(笑)



何とかもってきたイケスに収容し投薬し、エアーと酸素を両方添加し、

疲れ切っていたためか、いつもなら寝れない固い板床の上で爆睡してしましました。

翌朝5時に起きてチェックしたところ、残念ながら残る2個体共死んでしまいました。

全滅です!


そこでまた魚の扱い方をできる限り説明したところ、

酸素の添加量が少なかったから死んだんだと言われ、

もう返す言葉がありませんでした。

漁師さんたちは決して嫌みで言っているのではありません!

私たち日本人よりも知識が少ないのです。

まず、酸素と空気の違いを知りません。

そして酸素は温度によってですが、一定の量しか水に溶けないので

必要以上の酸素を添加してもダメなのです。

また、オスフロは空気呼吸できる事も知りません。

カンボジア人は何でも過剰にやる傾向があります。

そんな彼らだかこそそういう発想をするんですね。


この問題は今のカンボジア全体の社会に対して言えることなのですが、

これから国際社会に出て行くカンボジアにとってとても大切な課題です。

例えば生活の中での衛生管理や病気に対する知識などがその代表的なものです。


この問題は話すと本が一冊かけるくらい長くなりそうなので、

またの機会にちょこちょこ紹介します。


という事で、魚なしでまた450kmの道のりを帰ることになりました。

魚調査は本当にお金がかかりますし、

体力も必要です。

最近、運動不足ぎみなのでそろそろ運動を初めて体力をつける計画です(笑)

そうしないとこの国では調査すらできませんからね(笑)




2012年4月24日火曜日

今から急きょオスフロ・グラミーの引きとり

今朝は知り合いに頼まれて学校建設の準備のために教育相の所長さんとのミーティングに

参加していたのですが、突然地方の漁師さんから連絡が入り、

お願いしていたオスフロが3尾採れたそうです。

この1週間はかなりハードなのですが、

そういう時に限って魚が採れるんですよね(笑)

これから引き取りに行って来ます!!

また家に着いたらアップしますね!!

ダトは相変わらずで、なんとも微妙な状態です。

1日家を空けるので嫁にダトニオは託しています。

なんとか頑張ってほしいです。

2012年4月23日月曜日

市場の魚シリーズ11(フグ)

今日は久しぶりの市場シリーズです。

やっと11回目ですね。

今回はトンレサップ・メコン水系に生息するフグ(Monotrete cambodgiensis)です。

このフグに毒があるかはわかりませんが、
カンボジア人は皆よくこの魚を食べます。
という事は大丈夫なのでしょうか?


本種は上記の地域においてよく見かける種なのですが、

中河川以下の狭い水域には進入しないようです。

これまでたくさんの水域で調査してきましたが

水路や小河川では見たことがありません。

反対にトンレサップ湖・川やメコン本流にはたくさんいます。

カンボジアにはこの他に何種か淡水性のフグがいますが

中には僕の住む家の前の川でも見かける種もいます。

フグはフグでもそれぞれ生息範囲が違う事がよくわかります。



この魚の学名を見ると分かると思いますが新種記載論文に使われた

模式標本(ホロタイプ)がおそらくカンボジアで採れた個体だったのでしょう。

本種の記載論文は見たことありませんが、

この種を記載したChabanaudさんは楽しかったでしょうね!

インドシナとりわけカンボジア・タイ・ベトナムに生息する魚の多くは

1800年代から1900年代の頃に多くの種が記載されています。

その当時活躍したのがHamilton, Bleeker, Tirant, Cuvier, Valenciennes, Fowlerなどなどの

学者さん達です(まだまだたくさんいますが)。

当時は採集するものすべてが新種だったころですよね。

でも、この地域の魚たちの分類がきちんと整理されていない時代なので

好き勝手できる半面で苦労も多かったと思います。


この個体は先週アップしたトンレサップ川沿いの漁師さん宅のベランダから雨季に糸を垂らして釣った個体です。
先日は乾季でしたが、こんなところでも釣れるんです!
餌(冷凍川エビ)にもすぐに慣れて人懐っこいフグです。
我が家でも今1尾飼育していすが、もう1年半くらい元気で泳いでいますよ。

そして先人の方々の苦労のお陰で今私たちはこうして魚を飼う楽しみがあるんです。

魚調査をしていてよく思うのですが、

もし、今が200年前だったらどれだけの魚がここにいるのだろう?

ダトニオもここにいたのかな?

なんて想像してしまいます(笑)

でも、現代に産まれた以上、今を楽しく生きなくてはいけませんよね!

メコン水系では毎年1000種ほどの動植物の新種が見つかっているそうです。

それほど、この地域は未開拓だという事なのですが、

種の多様性を豊富に持っている地域だとも言いかえることができますよね。

これからどんどんメコン地域の生きものの実態が解明されていくと思います。

皆さんも楽しみにしていてください。

いつかお気に入りの魚が見つかるかもしれませんよ。


愛車です

今回は調査でいつも活躍してくれている愛車を紹介します!

こいつは韓国製の車です。

日本車が本当は欲しかったのですが、

高くて買えませんでした(笑)

もちろんこいつも中古で買いました!

カンボジアの車事情は非常に悪く、

カンボジアで壊れない車は無いっ!!というくらいよく壊れます。


これまでにパンクから始まり、エアコンは5回壊れました!

ラオス・ベトナム国境の山岳地帯へ行った時は

夕方森の中でいきなり壊れて、

木こりのおじさんに助けてもらったこともあります(笑)

その時はシリンダーに石などのゴミが入り、ピストンとスリーブの間に

すごくデカいキズが何本も入って動かなくなり、

4日間部品待ちして腰上エンジンを全部ばらして組み直したこともあります。

他にも足回りなどもよく壊れます。

これらの原因となるのはカンボジアの悪路と修理やのいい加減な修理にあります。

悪いところがあるとそこを直すためにまわりのパーツを力ずくで取り、

時にはボルトが折れたりプラスチックのカバーが割れたり・・・なんてことはザラです(笑)

さらに怖いのが、ばらす時にすべての部品を同じところにポンポン置いていくので、

後で組み直す時に違うボルトを使ったり、余ったりすることもあります。

それを指摘すると、新しいのに換えたと嘘をつきます(笑)

エンジンをバラした時は本当に怖かったです。

バルブやシール、ピストンを床の砂交じりのところに平気で置くんです。


何方かシェムリアップに日本人の整備士さんが来てくれるとどんなに助かるか・・・

カンボジア人に世界標準の整備を叩き込んで欲しいですね。

カンボジアにおける車の普及率は飛躍的に伸びています。

車の整備でのビジネスチャンスはかなりありますよー!

カンボジア好きの整備士さんが見ていたらご一報ください!!


そして今回は1カ月ほど前にドアノブが折れました!!(笑)

シェムリアップの町にはどこを探してもパーツがなかったので

ダトニオを引き取りに行った時に探してもらいました。

色は白から黒に変わりましたが、ドアの便利さに改めて感激した瞬間でした!


フィールドの下見(ベタポイント)

昨日は例の韓国TVで採集風景を撮る時の候補地を下見してきました。

今回は韓国でもよく知られているベタを採集する様子を撮影するのですが、

先生方の案内でポイントへ行くと、乾季の終わりという事もあり、

以前よりも水が少なく、ベタの泡巣もありませんでした。

残念です!

という事で、このポイントでは収録を諦めて中型河川で小さな魚を採集する方向で

進めようと思っています。


途中アンコール遺跡群を通過します。

久しぶりに訪れたのですが、やっぱりキレイな遺跡だと再確認しました!




ベタ(スプレンデンス種)はもちろん今もこの場所にいるのですが、

ちょっと取りにくいとのことです。

なぜなら、先生方は網も使わずに巣を見つけて巣の下にいるオス個体を手で掬うからです(笑)

網でひたすら掬いまくって採る方法ではないんです(笑)


上の写真は泡巣を探しているところです。



ところで、先生方は相変わらず元気いっぱいでしたよ。

池というか湿地というかその周りを歩いていたら、

一番小さな先生が地面の穴に手を入れて何かを探しはじめました。



採れたのは結構大きなカニです。

このカニはカンボジア人が大好きな食べ物です。

時期は忘れましたが、一時だけ街中に出回る時があります。

日本人が正月にカニにかぶり付く様に、

カンボジア人もこの時は皆食べまくります(笑)

なんでもメスの方が美味しいとか。




そんなに大きなカニではないので実際は食べるところなんて

ほとんどないはずなんですが・・・

でも、今回は僕に見せたかっただけのようで、

カニさんは元の穴に帰っていきました。



案内が終わって木陰で休んでいると、

頭上になっていた小さな実を取ってみんなで実を中に浮かす遊びを始めました。

これが思ったよりも難しくて僕と嫁はできませんでした(笑)

口に載せて息を吐くと、実を絶妙なコントロールで浮かします。

長い時は数秒浮いています。

よく見ると、実はクルクルと回りながら浮いているんです。



よっぽど都会の子供たちでない限り、カンボジア人の多くの子供は

今もこうした自然のもので遊ぶことが多いです。

日本もかつてはそうだったと思いますが、

どちらが良いかは一概に言えませんが、

とても楽しいひと時でした!


2012年4月22日日曜日

応援してくださる皆さまへ

いつも応援して下さっている皆様へ

ブログの扱い方がまだよくわかっていないので

これまで皆さんから送っていただいたコメントが全然反映されていませんでした。

大変申し訳ありませんでした。

今後は一日も早く扱いをマスターしてすぐにお返事できるようにいたします。

今後とも応援よろしくお願いいたします。





ダト情報ですが、

ダトは今夜もまだ落ち着かず、油断できない状態です。

2m水槽の修理が終わったので後数日したら様子を見て移そうと思っています。

2012年4月21日土曜日

韓国TV

先ほど今日の予定がすべて終わりました!!


今日はいつもより内容の濃い一日でした。


ダトの事も気がかりでしたが、

昼に予定されていた韓国のTV取材では家に5人も韓国人が来ました!!

今日は魚や環境問題などいろいろと質問を受けてお話をしましたが、

プロデゥーサーの方が僕の活動をとても気に入ってくれて、

彼らの撮影内容と一致したようでした。

そんな事で、なんと27日に採集風景と我が家の水槽室を撮影することに決まりました。

フィールドでの撮影場所を一緒に考えてほしいと言われたので、

幾つか提案しましたが、その中で選ばれたのがベタ採集です。

という事は以前ベタのネタをアップした時に登場した「先生がた」にも

出演依頼しないといけません!

早速、後で先生方のところへ行って交渉してきます(笑)


魚調査を通していろいろな人とつながるのはとても楽しいですね。

多少のプレッシャーは感じますが楽しくこなしていこうと思っています!



夕方からは日本からのある視察団のグループが我が家に6名来られました。

このプロジェクトはもう数年前から動いているプロジェクトですが、

これから本格的に始動するようです。

(未だオフレコですがもう少ししたらご紹介できると思います)

そこで僕も参加して楽しい時間が過ごせたらなーと願っています。

この時はダトについての質問が多く、

知らぬ間にダトについて熱弁してしまいました(笑)



それでも、50upダトは相変わらず不安定な状態です。

なんとか元気になってほしいです!




ダトニオの様子3日目

50upダトニオも家に来てもう3日目です。

まだ調子は良くなく、時々水面上まで顔を出したりします。

薬の濃度を少し薄めるために1/3換水しました。

まだまだ予断を許さない状況です。

もうしばらく様子を見ます。何としても落ち着いてほしいです。


2m水槽も今朝一番で市場に行きシリコンを購入し、剥がれた部分を接合しました。

数日後には水を張る予定ですので、その時に大幅に魚を入れ替え、

50ダトも調子が良ければ入れてみようと考えています。

やはりこの水槽では小さいですね(笑)

5000突破ありがとうございます

本日このブログのページビューのカウントが5000を突破しました。

まだまだ初心者ですが、今後も応援よろしくお願いいたします。




突然ですが、今回はネタがないので

 この前のダトニオ搬送の時途中の村で売られていた

カシューナッツをプチ情報で紹介します。

カンボジアでは幾つかの地域でカシューナッツを栽培しているところがあります。

木は栗の木くらいですが、この時期になるとたくさんのカシューナッツの実をつけます。


僕は初めてみた時、これがカシューナッツ??というくらい驚きました!


黄色や赤色のピーマンみたいな実の先端にぶら下がるようにして


カシューの実が付いているんですね。


今回もお土産にとプノンペンへ行く途中で買ったのですが、


泊っていたゲストハウスの冷蔵庫の中に忘れて来てしまいました。





今度、カシューナッツを食べる時はこの写真をイメージして食べてみてくださいね。

僕も今度やってみます。もともとカシューナッツはあまり好きではないのですが、

少しは好きになるかも・・・(笑)






今日の出来事

ダト情報ですが、昨夜は心配だったので水槽室で寝ました。

夜中も何度か起きてチェックしていたため今日は昼過ぎまで寝てしまいました(笑)


夕方からは孤児院をされている知り合いの方がアンコール小児病院の展示コーナーで

子供たちの絵を展覧会に出品するため私たち夫婦もオープニングセレモニーに参加しました。



夜はたまたま行った食堂で韓国人の知り合いに会ったのですが、

その方と一緒にいた方々がなんと!メコン川の魚を取材する韓国人のTVスタッフだったのです。

その知り合いがTVスタッフに僕の事を話すと、ぜひ取材をしたいとのことで

急きょ、明日昼から家に来て魚研究の取材をすることになりました。



さらに玄関の2m水槽の一部のガラスの接合部のシリコンが劣化し、剥がれているのに

気付き、夜11時から嫁と魚を水槽室に移動する作業をしました。



・・・とこんな感じで今日はハードな一日でした。

明日も、日本から来るある視察団とのミーティングや

学校建設関連のミーティングなどが入りそうなので忙しい日になりそうです。



今夜も水槽室で宿直です(笑)

いろいろな事がありますが、ダトの調子が安定しないとぐっすり眠れませんね(笑)




あと少しで

皆さまいつもありがとうございます。

もう少しでこのページビューのカウントが5000に達します。

長い間ブログをされている方には全然及びませんが、

約2か月でこれだけ見ていただいている事に本当に感謝しています。

今後もいろいろなカンボジアの魚情報をアップいたしますので、

応援よろしくお願いいたします。

2012年4月19日木曜日

国内産ダトプル到着

本日の夕方、無事にプノンペンからダトと共に帰りました。

状態は良いとはいえないですが、


挑戦しないと進みませんからね!

車の中の200Lタンク
エアーとO2の2本セットです。


家に着いて魚を移動する前です

デカすぎてバケツに入りません!


嫁と二人がかりでやっと治療水槽へ収容しました。
水槽サイズは900x700x500です。
魚のサイズは移動時にチョロっと計測したところ、

450mmSL、500mmTLでした!

このサイズは水族館でしか飼育したことないので

ちょっと心配ですね(笑)

今は抗生物質と塩で薬浴中です。

根拠のない直感ですが、どちらもいつもより薄めで投薬しました。

まずは2-3日の様子を見て

大丈夫なら次の段階に進みます!!

どうか皆さんのパワーをください!!(笑)

よろしくです!