2012年4月26日木曜日

おまけ調査からマジ調査へ(赤ナマズとの出会い)

ベタのポイントから走る事1時間ちょっと!

たまたま国道の工事中でスローダウンした時に橋を渡りました!!

この川も以前から知っている川でしたが、工事のため川の地形が変わり、

瀬ができていたのです。

しかも、ここはメコン水系に属さないカルダモン山系の水域です。

普段とれない種が出るかもしれないポイントだと判断して

外気温は30度を超えていましたが腹をくくって車を降りました。


一見すると工事中で汚く、水深も10cm程度なので魚なんて・・・と思うかもしれませんが、

すごく強い直感があったんです。何か出る!と。

初めに水中をじっと観察するとネマケイルス(ドジョウの仲間)が見えました!

やつがいれば他にもいるはずです。

網をここだという浮き石の下に構えて浮き石をかき混ぜます(笑)

出てきたのはやはりネマケイルスでしたが、

他にロケットフィッシュ(Homaloptera confuzona)がたくさん採れました。

こいつはシェムリアップの近くでもみられる種ですがこの地域で見れたのは初めてでした。


Nemacheilus pallidusだと思いますが、
後でゆっくり調べます。
そして早瀬の中でも最も浅く小さな浮き石が点在するポイントで

ついに採りました!!

まだ詳しく調べていないので何とも言えませんが、

カンボジアでは1属1種のナマズの仲間(Amblyceps cf. mangois) です!!

とても小さいですが日本のアカザのような姿ですよね。

網の中を見た瞬間!この赤い魚体を見て失神しそうになりました(笑)(笑)



そのくらい嬉しい出会いだったんです。

文献では知っていたのですが、生体を見るのは初めてでしたし、

この種はここから1000kmくらい離れたメコン水系の山間部にいる事になっていたからです。

それがメコン水系ではないこのカルダモン水系で出たことは新たな発見です!

図鑑の価値もこうしてコツコツ集めた情報が積み重なって

これまでの情報とは違った真実の情報を提供できるので

とてもやりがいがありますよね。


ここから一気にエンジン全開でマジ調査です(笑)

この後は何となくいる場所が分かってきたので同じ様なポイントを探して

3個体採集することができました。

パッキングして持ち帰ったので今晩から撮影です。



この出会いもオスフロが引き合わせてくれた出会いだったことは間違いないです。
  
こうして魚に助けられる事も多々あります。

魚と自分の間にある幸運の糸はこれからも大切にしていきたいと感じた調査でした。 

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