2012年12月6日木曜日

カンボジア北部採集記10-6

 
昨日は私用で一日バタバタでした!
 
今日からまたカンボジア北部採集記をご紹介いたします!
 
 
 
早速、滝を見に行った後の話なのですが、
 
予想していた通り、道中にいくつかの細流を見つけてチェックしておいたので、
 
採集道具を積み込んで再度村から西へと向かいました。
 
 
今回はおじさんではなく、近所に住む甥っ子さんがドライバーです。
 
かなり無口な子で最後までほとんど話をしませんでしたが(笑)
 
僕のやろうとしている事を理解してくれて
 
スムーズな調査ができました。
 
 
でも、ひとつの失敗はお願いして運んでもらったバックを走っているときに落としたことです。
 
これが後に大きな事態を招きます(笑)
 
 
運転中の少年
 
写真下のようなポイントが5-6箇所ほどありました。
 
僕の予想では周りの地形からみて、標高はそれほどでもありませんが、傾斜があるので

雨季には結構な水量がある川だと判断し、
 
ドジョウの仲間のSchistura属やHomaloptera属をはじめ、

ナマズの仲間でもあるGlyptothorax属が僅かな
 
流れがあれば出るかなーと期待していました。
 

でも、近づいて水中をまず観察すると、
 
ラスボラ、ハンパラ、プンティウスなど低地で見られる魚が多く意外な結果でした。
 
それでも、下のような流れのある場所では
 
割と上流に生息するスネークヘッド(Channa gachua)とSchistura属が数匹と採れました。
 
Schistura属は予想していたグループですが、サイズが小さく僕の腕では正直同定できません。
 


 
このような感じの水域が続きましたが、
 
やや高台に上がりきったところに湿地と溜まりがあるのをチェックしていたので
 
そちらに移動してみました。
 
デンジソウやガガブタのような水性植物が自生していると、
 
作りたての池ではないことは分かりますし、
 
1年を通じて安定した水域であると判断もできますので魚がいることは間違いないです。
 

 
近づいてみると、キンセンラスボラやプンティウス・アウロタエニア、エソムスなど
 
5-6種類のローランド系の魚が確認できました。
 
本当はベタが出てくれると良いなと思っていたのですが、またもや残念!
 
でも、観察していると、エソムスが水面に上がってきて気を緩めた瞬間に、
 
Channa gachuaが底から一気に水面のエソムスにアタックするシーンを目の前で何度か見ました!
 
自然界の姿を見た久しぶりの体験でした。



今度は村へ着くちょっと手前にある川に差し掛かると、

少年が自発的にバイクを止めてここには魚がたくさんいるというのです。

でも、この水域の魚はあまり期待していなかったので、

やる気が起きませんでした(笑)

仕方なく、バイクから降りて観察して魚をチェックしていると、

やはり皆分かる魚ばかりでした。

そんな時に1尾フラフラと近づいてきた魚がいました。

じっと見てみると、まさかっ!!と思う魚だったんです(笑)

少年!いい仕事したかも・・・と思いながら投網を急いでかまえて

どんぴしゃのタイミングでとることができました!

まさか!の魚とはプンティウスの仲間なので、

ご存知の方もいるかと思いますが、レッドギルバルブなどの名で有名な

Puntius orphoidesという魚がいます。・・・が実はこの魚ではなく、

この魚に非常に似たPuntius jacobusboehlkeiという魚です。


僕の中ではかなりマニアックな魚ですね(笑)

ずっと探していて今回の調査の目的のひとつでもありました。

でも、とってみると残念ー!

Puntius orphoidesでした。
 

 
本来、僕のやっている調査はありふれた魚(いつも見ている魚)でも、
 
その魚の調査地点が増えるので、個々の種の分布域の精度は高くなります。
 
なので、嬉しい情報なのですが、やっぱり変わった種を見たくなりますよね(笑)
 
 
ということでこの日も大きな成果はなかったものの、
 
こつこつ調査地点を増やすことができました!!
 
 
 
 
村に帰ってからはもう暑さでクタクタでしたが、
 
日課の洗濯をしてしばらくイルカの観察をして夕暮れを待ちました!
 




日が落ちた頃、朝までまだ12時間もあるので(笑)
 
メコン河本流での夜間採集と観察に出かけることにしました!
 
 
家の裏手に行くと、おじさんが作っているという
 
木のお土産を見つけました!
 
暇なときに角材からカットしてイルカやゾウの置物を作っているそうです。
 
手に取ると、とてもツルツルで気持ちよかったです(笑)
 

これはイルカ(プサオ)ですね


木によっては色が違う箇所があるので

様々な顔を持つイルカが見られました!

こちらはゾウです。まだ大まかなカットだけですね

だんだんゾウらしくなってきます!

誰が見てもゾウです
 
 
 
夕方日が落ちる頃になりましたが、今から寝ると12時間待たないと朝になりません!
 
ですので、夜間採集へ家の裏のメコン本流へ行ってきました!
 
翌日からの洗濯と風呂場はこの写真の真ん中にある砂州の裏側に決定しました(笑)
 

 
夜間の採集は昼間見られない魚が見られることや、
 
稚魚が浅場に集まるので調査としては大切な場所でもあります。
 
下の写真は家に持ち帰って今飼育中の稚魚たちです。
 
このときは2夜連続でやって10種ほどが確認できました。
 
主にコイ科となりますが、大型になるCyclocheilichthys furcatusと思われる稚魚も見られました。
 
また不明な種もいるので育てて確認するのも楽しみの一つです。
 

 
また、今回は思わぬ種も採れました。
 
低地の氾濫原エリアではお馴染みのRasbora daniconiusです。
 
まさかこのエリアで見られるとは思っていなかったので、新たな発見でした。
 
 
基本的には懐中電灯で水面を照らしながら岸辺を歩くのですが、
 
次から次へと、いろいろな魚が姿を現します!
 
偶然、砂にもぐりそびれているカレイを発見して掬ってしまいました(笑)
 
これは手のひら以上のサイズ(前回紹介した種)に成長するやつの子供ですね。
 

 
下の魚も以前市場の魚シリーズで紹介した事のあるラベオの仲間
 
Labeo barbatulusの未成魚ですね。
 
ブラックシャークで有名な
 
Labeo chrysophekadionとは別種で、
 
前方の背鰭の先端が長く延びています。
 
大型の成魚(40-70cm)は見かけますが、このサイズを見たのは実は初めてでした!
 

 
 
こんな感じで夜間採集をして満足した後にぐっすりと寝ました!!
 
 
 


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