2014年2月10日月曜日

ダトニオプロジェクト80(Datnioides pulcher情報)

久しぶりのダトニオプロジェクト通信です。
 
今回はちょうど80回目となりますが、
 
なんと!
 
ずっと探し続けていたダトニオがトンレサップで手に入るかもしれませんっ!
 
実は先日訪問していた漁師さんの遠い知り合いからダトニオ情報が入ったんです!!
 
とはいっても、このあたりは本来のダトニオの生息地というよりは
 
トンレサップから流れてきた個体が時々採れるようなので偶然なのですが・・・
 
場所はまだ非公開です。すみません!
ここはダトニオがストックされているイケスのうちの一つです。
 でも、誰でも採れるものではなく、ある時期に数尾採れるそうです。
 
それをPangasianodon hypophthalmusの養殖いけすに入れておくそうです。
 
しかも、今回は作業の合間を縫って調査したことろ、
 
3軒の漁師宅に合計5尾ものダトニオがストックされている予定です!
 
 
 
時々、エサやりの時に上がってくると聞いたので行ってみましたが、
 
残念ながら見れませんでした。
 
話しでは3月くらいには魚を採りだすとのことだったのでその時に同行する予定でしたが、
 
今朝、漁師さんから連絡が入り、
 
今日採り上げると!!
 
何て急な話なんだ!!電話が来た時にはまだ爆睡していたのですが(笑)、
 
あまりのショックで一瞬にして起きてしまいました(笑)
 
この下にいるのかー
 
 でも、その後の連絡で今日は採り上げないと・・・
 
ホントにいい加減なカンボジア人ですよね~
 
こればかりは待つしかないのですが、
 
最新情報では今月中に採り出すそうです。
 
その時にタンクを積んで引き取りに行ってきます。
 
そして、今日のエサやりの時に水面まで出てきて確認したそうですが、
 
1kgちょっとあるとの情報です。
 
 
 
 
なお、事後報告となってしまいますが、
 
今回の調査ではダトニオに関連する調査でもあったので、
 
一緒に行ったカンボジア人の相棒に渡す調査協力費の一部に
 
ダトニオTシャツの売り上げ金を使わせていただきました。
 
こうしてスムーズに行動できるのも
 
皆さまのおかげです。
 
 
ありがとうございます。
 
 
 
 
 
また情報がありましたらアップしますネ!
 
 
緊急速報でした!
 
 
 
 
 
余談ですが、その時に出会った警察のおじさんは先月に死んだダトニオを食べたそうです。
 
もちろん、感想は「オイシカッタ」デシタ。
 

 


2014年2月9日日曜日

トンレサップ調査(最後)

 
今回の調査レポートは以上です!!
 
偶然、今日は日曜なのでお店も休みで
 
魚の仕事も休みですので、今日はゆっくりブログを書かせてもらいました。
 
でも、一気に書いたので内容もぐちゃぐちゃですみません!!
 
 
本当はもう一つ大きな収穫があるのですがそれはダトニオプロジェクトの方で
 
ご報告いたしますね!!
 
 
 
・・・ともかく、
 
今シーズンは始まったところですし、久しぶりの密着調査ということで
 
都会?慣れしていた身体と精神には堪えましたね~(笑)
 
 
 
 
 
そんな水上72時間でしたが、
 
一番落ち着いたのはこのトイレでした(笑)
 
 
 
水上なので母屋の端っこにチョコンとあるのですが、
 
もちろん便器?の下はトンレサップです(笑)
 
よくよく見ると、町の中の汚いトイレに比べると、
 
造りこそ安っぽいですが、
 
汚い部分が全くないんですよね~!
 
そう考えるとよっぽど清潔でキレイなトイレですよね。
 
これならきれい好きの日本人でも大丈夫ですよ(笑)
 
 
 
・・・この様式は別として(笑)、
 
トイレって本当に落ち着きますよね(笑)
 
なぜでしょうかね?
 
自分だけの密室だからですかね?(笑)
 

 
 
町中の汚いトイレではそうはいきませんが、
 
漁師さん宅や調査ではいつもトイレに行くときに
 
心が落ち着いて興奮していた気持ちが和らぐんですよね。
 
そのおかげでスケジュールや計画を立て直すことができます。
 
 
 
トイレに感謝デスネッ!
 
 
皆さんはどうですか??
 
 
 


トンレサップ調査(後半)

 
ともかく、ずっと同じ作業が続きます(笑)
 
食事もずっと魚と米だけだったので我が家のごはんが恋しくなってきました(笑)
 
そんなこともあろうかと、
 
あらかじめ持ってきていたちょっと辛いカップ麺を食べてみました・・・
 
 
・・・うまかったデス!
 

 
そして、その日の夕ご飯はウオデス。
 
今度は僕の大好きな癒し魚のボティアでした。
 
毎回網には200-300尾くらいのボティアが入るのでいくらでも採れます(笑)
 
これを集めてお母さんが作ってくれました。
 

できたのはボティアの甘辛煮と香草のスープです。
 
元々ボティアはスープにすることが多いのですが、
 
どちらも美味しかったですね。
 
欲を言えばもう少し大きいと食べやすいのですが・・・

 
それから、淡水魚というと泥臭い!というイメージがありますが、
 
トンレサップやメコンで採れる魚は臭くないんですよ!!
 
泥臭さには敏感な僕ですが、
 
特にメコンで採れる魚の漁師料理は全く臭くないですよ。
 
 
下の写真はボティアそのものですね!
 
 
 
また、大きめのレッドフィンボティア(Y.modesta)はキレイな事から
 
活かしてストックしておいて業者さんに売るそうです。
 
海外までは行っていないと思いますが、
 
プノンペンのショップで売られると思います。
 
 
 
そして、網を回収に行っている間は
 
リエルのプラホックつくりの手伝いです。
 
やってもやっても次から次に来るので
 
きりがないです(汗)
 
とくに、この作業は女の人が24時間交代でやります。
 
 
そして、またもや深夜に粘ったかいがあり、
 
あのホタテウミヘビの小さな個体が1尾採れました!!!
 
これも持ち帰ってきたのでゆっくりと調べてみるつもりです。
 
カンボジアの水産局にも1個体しか標本がないので
 
貴重なデータになりそうです!
 
 
 
下の写真は僕の寝床の横約1mのところにあるテレビとバッテリーです。
 
このテレビがすごいんです!!
 
24時間爆音でドラマや音楽が流れているので
 
1mのところに寝る僕はマジでうるさくて辛かったです(笑)
 
 
それでも、漁はこの日も朝まで続いていました・・・
 
 
 
 
オマケですが、
 
カンボジアではあまり使わない長靴デス。
 
時々売っていますが、普段使う一般人はいません。
 
今まで見たのは市場の魚屋のおばちゃんとプラホックの鱗を取る人くらいですね(笑)
 
 
ここではその鱗取りにかなり役立っていましたね。
 
僕ら日本人とは使い方が違います。
 
それでも長靴は長靴ですね!!
 
 
 
 


トンレサップ調査4(水上での生活)

写真の魚は深夜の1時過ぎの夜食で出た魚です。
 
これも1時間前の網に入った魚で
 
クラリアス・マクロセファルスとタイヤトラックスパイニールですね!
 
親方と一緒に食べました!
 
 
下の写真は夜食の後に採れた久しぶりの珍魚です!
 
小型のコイ科でSikukia stejnegeriと言います。
 
Sikukia属は2種がカンボジアで確認されていますが、
 
こちらのSikukia stejnegeri は少なく、
 
トンレサップなどの大きく広い水域でしか見られないので
 
嬉しかったですね。
 
でも、サンプル用の写真撮影の準備をする力も残っていなかったので
 
標本で持ち帰りました(笑)
 
あと一歩の頑張りができない僕です(泣)
 
 
 
 
今回の調査の最初に紹介したナマズの仲間とその他数種類は
 
落ち着いてDNA用のエタノール標本も確保してきました!
 
これまでの魚の分類では魚自体の形態的な特徴から
 
分類してきましたが、
 
これからの時代はミトコンドリアDNAの配列をデータベース化して
 
分類をするように変化していきそうですので
 
手間ですが、コツコツとデータを集めておくことも大切な作業の一つになってきますね。
 




これまでに紹介した魚たちは小さなものが多かったですが、
 

下の様な大きなナマズなども時々入ります。

 
Botiaこと、今はYasuhikotakia属ですが、
 
ボティアの仲間も4種類採れましたよ!
 
なぜかこのボティアを見ると落ち着きますね(笑)
 
今回はこのエリアでは珍しく、Y.beaufortiが1個体だけ採れました。
 
これも貴重なデータとなりました!
 
 
 
 
 
そして、
 
2日目の昼過ぎ、とうとう疲れと暑さから、
 
トンレサップへ飛び込みました(笑)
 
 
マジで暑かったデス!
 
 
気づくと、腕と頭、顔、足にリエルの鱗が飛び散ってたくさんついていて
 
全身汗と魚臭で臭かったです(笑)
 
 
水深12mなのでさすがに深かったですね(笑)
 
流れも強くて体を洗うにはサイコーでした!
 
それから、初めてコンデジを水中につけて撮影してみました!
 
20m防水とはいえこれまではハウジングを付けたカメラだったので、
 
そのまま水に入れるのに躊躇してしまいましたが大丈夫でしたよ!!
 
 
でも、やっぱり何も見えません(汗)
 
その後は10分ほど漁に使う30m位のパイプにつかまって体をクールダウンしました(笑)
 
もちろん、あがってから1時間後にはまた全身ウロコだらけでしたが・・・
 


トンレサップ調査3(目的の魚)

 
 
漁に参加し始めて2回目から今回の目的の一つでもある魚が入ってきました!!
 
前回は1個体しか見つけられず、
 
文献と照らし合わせても特徴の数値が合わず、
 
困っていたのでたくさん採れて嬉しかったですね(笑)
 
でも、これからもう一度各部位の測定をすべてやり直して文献と比べないといけないので
 
大変な作業が待っています(汗)
 

 
この後、何個体か見つかったのですが、
 
思わぬ魚が紛れていました。
 
確実に僕が探している魚とは違い、
 
これまでは山間部の河川でしか見つからなかったGlyptothorax属が見つかったんです!!
 
意外な魚だったので驚きましたが、
 
これも新たな発見ですね。
 
 
そして、もう一つ探している魚!
 
ホタテウミヘビ属の魚ですが、
 
話を聞くと、昨夜採れたとか・・・!
 
そこにいるよ!と言われて見に行くと、
 
なんと!干物に!!!
 
 
11月にも1個体採っているのですが、
 
この属には2種類怪しいやつがいて
 
歯型と背鰭の形状をみないとどちらの種か分からないので
 
もう少しサンプルが欲しかったのですが、干物では・・・(笑)
 
 
それでも、頭だけ標本としてもらいました(笑)
 
 
 
 
こちらは24時間続けられる作業の一つですが、
 
リエル魚をプラホックに加工するために
 
鱗を取っているシーンです!!
 
 
プラホックはカンボジアを含む東南アジアでは欠かせない調味料ですので、
 
昔は各家庭でお母さんやお婆ちゃんが作っていたそうです。
 
 
 
また、この時期にトンレサップで良く採れることから、
 
内陸の地域の農民がリエルを求めて牛車に乗り、
 
この地まで押し寄せて、数日間泊まり込み、
 
漁師からお米と引き換えにリエルを買い、
 
川辺で家族総出でリエルの鱗を取り、
 
頭と内臓を取り(これは家庭によって差があります)、
 
塩漬けにして内陸の村へ持ち帰ったそうです。
 
 
今はプノンペンやシェムリアップなどの都会の若者はプラホックが臭くて嫌だという人も
 
増えていますし、家庭で作るのは大変なことから、
 
今では市場で加工済みのプラホックを買うお母さんも多いとか。
 
 
時代はどんどん変わりますので
 
いつかはお店でしか見られないものになるかもしれませんね。
 
プラホックは淡水魚の塩漬け(塩辛)ですが、
 
発酵食品ですので、
 
グルタミンが多く含まれており、
 
甘味・塩味・酸味・苦味に次ぐ第5の味覚とされるうま味が凝縮されていますので、
 
食わず嫌いの方にはその成り立ちや成分をしっかりと感じ取ってから
 
挑戦すると、その美味しさがよりいいものに変わるのではないでしょうか?
 
うま味はなんでも80年代に日本人が発見したとか!?
 
 
そんな「うま味」の代表がこのプラホックでもあるんです!
 
機会があればぜひ!一度味わってみて下さいね!!
 
 
 
最初に感じる味の後にじわっと来るおいしさ(うま味)がサイコーデスヨ!
 
 
 
他にもオニテナガエビの大きなものも採れましたよー!
 
このエビはもう少し下流のデルタや海岸線のエリアに多いのですが、
 
淡水のこの辺りでも時々採れます!
 
大きさによりますが、キロ10-30$くらいします!!
 
エビはどこでも高いです(泣)
 
 
 
 
・・・とこんな感じの作業が、
 
 
朝から
 
 
昼、
 
 

 
そして夕方、
 
 
さらには深夜、
 
 
そして朝まで続くんです(笑)
 
2万$を超える稼ぎをたたき出すには24時間体制で頑張らないと
 
採算が合わないのでしょうね。
 
本当に大変な作業です。
 
一度の作業で約15人くらいの人が動きますので、
 
若い男の子のスタッフがたくさんいます。
 
ここは総勢20人ほどですが、
 
隣の網では昼間数えただけで30人近くいました(笑)
 
 
それだけ過酷な作業なんでしょうね。
 
オーナーさんは必至ですよね。
 
 
 
おばちゃんが用意してくれた寝床ですが、
 
僕自身初日は24時間の魚の変化や様子を確認したかったので
 
寝ずにみんなの中に入って綱引き作業や
 
選別作業をひたすらやりました(笑)
 
実際、1時間おきとはいえ、
 
実質は30分もすれば網があがって来るので寝ることもできません(笑)
 
 
また、スタッフの子が例の干物になっていたホタテウミヘビ属の魚が夜に良く採れるという情報を
 
くれていたので、見逃すことはできませんっ!!
 
一緒に行った相棒も10時ごろに爆睡してしまい、
 
ここからは一人で我慢です!
 
 
 
 
 
そして、運よく深夜の2時から3時ごろに採れたんです!!
 
 
その間にも魚のチェックと、
 
選別作業やプラホックつくりなどをしながら眠気に耐えていましたが、
 
ついに4時ごろ爆睡してしましました(笑)
 
 
 
 
そして起きたら翌日の9時で、
 
みんなに遅いと笑われました(笑)
 
 
その前日のバスの中から寝ていないので
 
無理もありませんよね(笑)
 
 
でも、ここからまた1日の作業が始まるんです(汗)
 
 
 
 


トンレサップ調査2(ダイ漁とは)

今回訪問した場所ではダイ漁という大型の定置網をしています。
 
これは政府が設置している網で毎年入札によって権利を得たオーナーさんだけができる漁です。
 
なんでも禁漁期を除く約4-5か月間で2万$くらい必要とか!!
 
高いですね~!
 
でも、毎年資源が減少傾向にあるカンボジアだけに採算が合わなくなってきているとか・・・
 
近年の経済の成長と共にそろそろ環境面もしっかりと対策をとらないと、
 
将来のカンボジアが心配ですよね。
 
 
さて、このダイ漁!すごく考え抜いて作られた網なんですよ~!
 
この漁は乾季に入った12月頃からトンレサップの水が下流のメコンに向かって流れ出しますが、
 
それと共に魚たちの多くも水と共に下流へ下り始めるんです。
 
 
この時に川内に大きな口の開いた網を設置しておくと、
 
降ってきた魚たちが次々と網の中に入る!という仕組みです。
 
 
今は約12mほどの水深がありますが、
 
アンカーを20本ほど打ち込んで母屋と網の軸になる小屋を固定します。
 
そこへ100mほどの長さの網を仕掛けます。
 
魚を採るときは下の様に水中の網を一旦水面まで上げて鉄パイプを網の下に通します。
 
 
パイプを網の下に通せば、
 
あとはゆっくりとパイプで網の袋を閉めながら下流にある網の末端まで進みます。
 
 
だんだんと網が狭くなってくると、
 
魚が凝縮されて暴れだします。
 
 
 
ここまで狭くなるともう少しです。
 

 
あとはウィンチで引きあげます。

 
昔は1回で1tも魚が入ったそうですが、
 
今は100-200kg程度です。

 
袋の末端のピンを抜くと、
 
ドドーっと魚が出てきます!!
 
 
 
ここからがまた大変で活かしてストックできる魚を急いで選別します。
 
これは時間との勝負なのでみんなで一斉に作業をするのですが、
 
気づくと、僕もその中の一人に・・・
 

 
魚の種類はみんなよりも正確にわかっているので
 
少しは役に立ったのかな・・・?!
 
 
この時期の主役はプラホックにするためのトライ・リエルという小型のコイ科魚です。
 
これを活魚と、この後さばいて下処理するものと、それ以外の魚とに分けます。
 

これがトライ・リエルです!
日本でいうとフナの様なイメージの魚ですね。
これもカンボジアを支えている資源の一つです。
 
 
このほかにもいろいろな魚が見られます。
 
それぞれ、用途が違うのでリエル以外にも3-4個のカゴにそれぞれ選別します。
 

 
 
この作業を1時間ごとに24時間行います!!
 
ここから魚修行のような時間が始まりました(笑)