今朝、これまでに数日間カンボジアを訪問されていた韓国の魚類学者さんのチェさんが
無事に韓国へ戻られたとの連絡をもらいました。
そのチェさんがカンボジアのお隣さんのラオスで調査を依頼されているそうです。
ラオスも大河メコンを有する国ですが、
近年ではインフラ整備のためにダム建設が盛んにおこなわれています。
ダムをつくると、私たちの生活は一見良い方向へ進みますが、
その流域の環境は一変し、
そこに生息する動植物に大きな影響を及ぼすことは
これまでの世界各地の例を見ればわかりますよね。
そうした人工物を造る際に必要なことは
その環境をしっかりと分析することです。
今回もその一環で韓国の企業がダム建設をする際に
周辺の環境を分析してどの程度の影響があるかを調査して評価しなければいけません。
・・・とはいっても、
残念ながら、造る以上生きものたちに影響を与えることは間違いありません・・・
この話はチェさんとカンボジアを調査している時にすでにあった話で
カンポットに滞在中に正式に調査が決まりました。
具体的には建設地がメコンの支流で、
カンボジアとの国境よりやや北部であり、
カンボジアの河川とつながっていることから、
調査で得られた魚の同定をしてほしいと依頼がありました。
調査時に採集した魚をすべて同定する必要があります。
チェさんはメコンの魚は専門でなく、
韓国には魚類学者さんがものすごく少ないそうです。
幸いにもカンボジアの魚群と差異が少ない地域なので
僕でも対応できそうです(笑)
言語はラオス語なので難しそうですが、
漁の方法や調査方法から採集した魚の同定の仕事はこなせそうです。
また、当研究所としては(笑)、この地域はダトニオの生息範囲でもあるため、
大規模な調査ができれば僕にとっても国こそ違えど、
良い収穫がありそうです!
さらに、何種かこのエリアで探している種も見つかるかもしれないので
条件さえ合えば参加したいプロジェクトです。
この調査が決まった背景には
Puntius属の3種がこのエリアに生息しており、
3種とも絶滅危惧種に指定されたたことがあるようです。
この3種の分類もいまいち信用性に欠けるようで、
この際にきっちりと整理できればと思っているようです。
ということで、参加するかどうかはまだわかりませんが、
とても魅力的な調査ではありますよね(笑)
フィールド調査はやってもやってもきりがないほど
奥深く、人の手に負えるものではないのかもしれないなーなんて
思う今日この頃です。
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