すごく久しぶりの市場の魚シリーズです!
今回は92回目ですが(もう少しで目標の100回ですね)、
今日はボティアを紹介いたします。
(今はBotiaからYasuhikotakia属に分類が変わっていますがここではBotia とさせてください)
写真を見ると、ドジョウ好きな方なら、すぐにイエローフィンボティア(B.lecontei)では?
と思う方もいるかと思いますが、
この魚には背鰭と尾鰭に黒いスポットが点在します。
この様なタイプにはcaudipunctata種やsplendida種が知られていますが、
どちらもラオスやタイでしか確認されていません。
またそれ以上に、splendida種は明らかに違いますよね。
(魚好き以外の方にはどうでもいいことですみませんっ!!)
これをはっきりさせるにはヒレの条数などを見ていかないといけないので、
これから確認してみるつもりですが、なんか落ち着かないんですよね~(笑)
下の2枚の写真はlecontei種ですが、
成魚はご覧のとおりの姿でこの属としては厳つい顔つきですよね。
でも、未成魚個体ではこのような姿とは違い、
可愛らしい顔つきをしており、
尾柄部の太いバンドなどもしっかりと出ていますし、
ボディーにラインが入ることもあります。
今落ち着かない気分の原因は10年ほど前に採集した下写真の個体があるためです。
この個体は文献と手元にあるmodesta種とlecontei種の標本を片っ端から調べても
分類基準に当てはまる数値が出ず、sp.としてずっと扱っている個体なんです。
当時はcaudipunctata種かな?と思って興奮した思い出がありますが、
結局、謎の魚のまま琵琶湖博物館の液浸収蔵庫に眠っています。
この辺りもしっかりと整理していかないといけないのですが・・・
まだまだ力不足です(泣)
今回の個体はトンレサップ川で採れた個体ですが、
modesta種とlecontei種2種と共に採集されていて、
小さな個体のみがこの特徴を持つため、引っ掛かるところなんですよね。
また、同じサイズであってもスタンダードなlecontei種の姿をしたものとそうでないものが・・・
近日中に再度、手持ちの標本と生体を使って
調べてみます!!
やっぱり、うんちくばかり言っていても始まらないんですよね。
やらねば!
今回は前回の個体とは違い、各部の測定がまだなのでそれさえきっちり合えば、
caudipunctata種の可能性を秘めています!
そうなると、カンボジアでの初記録となるのではないでしょうか。
だとすると、かなり南まで分布していることになりそうですね・・・
またこの続きは後日、ご報告いたします。
いずれにしても正体はつきとめたいです。
昨夜もお店に来てくれた方とお話ししているときに
魚調査の終わりはいつですか?と聞かれましたが、
終わりがないのが研究なんですよね(笑)
あとは気持ち次第です。
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