2014年1月2日木曜日

トンレサップ調査2

今回は思わぬ魚にも出会えました。
 
一つ目は記載されてまだ数年のネズッポの仲間でもあるTonlesapia tsukawakiiです。
 
写真中央の透明ビニール袋の上にいる30mmほどの魚です。
 
学名をみて想像つくと思いますが、
 
ネズッポの仲間でありながら淡水域で過ごす種であったため新属とされ、
 
トンレサップ湖沿岸で見つかった個体がタイプ標本となり、
 
トンレサップの名がつけられていますね。
 
種小名にはその時の調査チームのリーダーをされていた塚脇先生に献名されています。
 
 
実はこの種はトンレサップだけではなく、
 
メコン本流でも確認されるようになったそうなので
 
当然、その中間地点でもあるトンレサップ川にもいるはずですよね。
 
ということで、しっかりと僕もトンレサップ川で確認することができました!!
 
やっぱり、自分でしっかり確認できると安心しますよね(笑)
 
やっぱりフィールドは良いです(笑)
 
本には勝てない良さがあります(笑)
 
 
 
 
 
そして2つ目は752mmSLの大物でした!!
 
実はこの魚にお目にかかるのは初めてだったので調査で出てきたのは嬉しかったですね。
 
元々、ものすごく多い種類ではないのでわずかな時間の中で出会えたのは本当にラッキーでした。
 
この魚、皆さん知っていますか?
 
正直、初めて見たときはウナギ?でも、細いな?と思いました(笑)
 
知り合いの先生に聞いてみたことろ、
 
この魚はホタテウミヘビ属の魚だそうです。
 
本来は海や汽水域を中心に生活しているようですが、
 
淡水域にも侵入することが知られている魚だそうです。
 
この手の魚はコイ科の魚などと違い、
 
ゲスト的な存在と捉えていたので(笑)情報不足だった自分が恥ずかしいです(泣)
 

 
昨年末にアップしましたが、
 
撮影に苦戦したのはこの魚です(笑)
 
タウナギやオオウナギなどのニョロニョロ系は撮影が難しいです(泣)
 
撮影も自分で撮らないといけないので技術ももっと上げていかないといけないですよね(辛っ)!!
 
 
このホタテウミヘビ属(Pisodonophis)ですが、先生のお話によると、
 
候補は2種いるのですが、今回の個体は双方の特徴をもっているため、
 
同定することができないそうです。
 
しばらくはPisodonophis.spとして扱うことになりそうですが、
 
もしかしたら未記載種である可能性もありそうですね。
 
 
このグループに関してもまだきっちりと分類がなされていないようで
 
再検討の必要があるようです。
 
その点からすると、カンボジアの魚たちはまだきっちりと分類できず、再検討が必要な
 
グループがとても多い事に気付きます。
 
 
これらの研究を進めてもらうためにも
 
しっかりと標本を保存して来るときに使えるような準備をしておかないといけないですよね。
 
 
 
 


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