2012年4月10日火曜日

ダトニオ・プルケール

今朝から首都プノンペンに来ています。

朝からいつもの調子で市場とショップめぐりを始めました。

市場の外の路上で見かけたバラマンディ(ラテス)の解体作業です。

こんな道端でやっちゃうのがカンボジアです(笑)

こいつははるか遠い海岸線地帯で採れて運んでこられた個体です。

今度調査で行った時には生体をもって帰って水槽飼育する予定です。

二十歳のころに一度ショップで買って40cmくらいまで育てた事はありますが、

あまり飼育経験がないのでチャレンジしてみたい魚の一つです。

また、タイやオーストラリアではルアー釣りの対象魚としてアングラーに人気なので

カンボジアでもポイントを見つけてみたいですね。



さて、この街のショップでは未だかつてプルケールを見たことがなかったのですが、

いつもの巡回コースをまわっていた時でした!!

でかいタルの中に目が行った瞬間から目線が完全にロックされてしまいました!




暗くてわかりづらいのですが、あの体型は間違いないと思い近づいてみると、

やはりダトでした!しかもSL45cm前後なのでたぶんTLは50ちょいくらいの超大物です!

あまりの興奮でしばらく固まってみていましたが、ふと我にかえり店のオーナーに聞いたところ

やはりカンボジア産でした。飼いたい気持ちは皆さんと同じですが3000$といわれ

諦めました(笑) 調査費が乏しいのでそう簡単には手に入りません(笑)


去年だったらたぶん飼っていました(笑)           すごく悔しいです。



まだ運ばれて来て間もない様子で片目が白く濁り、

背鰭の基底部前方に網で擦った跡がありました。

この個体の詳細産地はいえませんがカンボジアでもほとんど見ることは不可能に近いくらい

減っているダトですから国内で売られることは極々稀で、

採れてもタイ・ベトナム・台湾方面へ持っていかれてしまいます。

ですから、今回プノンペンでこいつを見たことはある意味貴重な体験でした!

またひとつ情報が頭の中に追加されたのでダトニオの聖地に一歩近づいたと感じています。


これから夕方と明日は時間があるので何度か見に行って来ます。

ここの店長は頑固なので写真をとらせてもらえるかわかりませんが

しつこくチャレンジします(笑)


日本のアクアリストの間ではカンボジアに今でも普通にダトがいると思っている方も

多いと思いますが、実はもう壊滅状態といって良い状況です。

日本でダトの情報を得る手段は少なく、そのほとんどが雑誌などからの情報です。

しかし、その雑誌を作る側にも正確な情報はまわっていないと感じることが多々あります。

実際に現地にいる僕にとって雑誌に書かれている内容は10年以上前の情報としか思えません。

ですから、今後カンボジア産のダトプルが売っていたとしてもタイ産のシャムタイガー並に

貴重な個体だという事を踏まえて購入・飼育していただきたいです。


そんな状況をまざまざと見ているだけに以前紹介したフォーバーもいずれはプルケールのように

貴重な種になる日がそう遠くないのでは・・・と感じてしまいます。


今後も現地にいる以上、こうした魚たちの情報を集め、微力ながらも種の存続ができるような

活動をするつもりです。

2 件のコメント:

  1. じゅんちゃん2013年10月10日 5:40

    いつも、珍しい写真で楽しませてもらっています。それにつけても、病膏肓に入る、の典型のような、あなたの御活動には、頭が下がります。僕に、もっとお金があったら、寄付できるのに・・・、残念です。

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    1. じゅんちゃんさん
      コメントありがとうございます。
      こうして応援してくださるだけでも十分に力になっていただいています。
      日本の皆様からコメントをいただくとちゃんと思いが伝わっているんだと
      感じることができるのでとても嬉しいです。
      ありがとうございます。

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