今回は水族展示パート1です。
パート1では滋賀県に生息している種の展示水槽を紹介します。
魚の写真は撮ってもぶれてしまい上手く写らないので写真はアップしませんが、
お馴染みの日淡なのでご了承ください(笑)
まず最初に出てくるのが内湖水槽です。
内湖は琵琶湖のまわりに点在する小さな湖で琵琶湖と繋がっている水域です。
内湖は基本的に水深も浅く、琵琶湖に生息する多くの魚たちにとって産卵の場などに
うってつけの水域ですので、必要不可欠な場所なのですが、戦後の経済発展とともに
かなり減ってしまいました。昔からバス釣りで有名な西の湖も琵琶湖の内湖です。
この水槽の目玉はデメモロコですね!(僕の勝手なセレクションですが・・・)
デメは近年減少している種で漁師さん以外は今では特定の時期や場所でしか
出会えません!現在の展示個体もたぶん僕が集めて増やした個体の子孫だと思います!
まだ生き残っていてくれて安心しました!
濃尾平野のデメを知る方は是非その違いを見て欲しいです。
(ちょっとマニアックですね)
次はメインの大水槽でもあるトンネル水槽(沖合の魚)です。
水深は6m、水量は460tです。
ここには琵琶湖北部の水深のある深い場所に生息する魚たちがいます。
ここでのお勧めは琵琶湖の固有種でもあるイワトコナマズとビワコオオナマズです!
特にこの水槽には伝説にもなっており、弁天様の使いともいわれる
黄金のビワコオオナマズが展示されています。
この個体は僕の知り合いの漁師さんが採ったもので僕が引き取りに行ってきたものです。
当時は新聞やテレビにも取り上げられ話題になった魚です!
魚のご利益をもらいたい方は是非お越しください!!
トンネル水槽を抜けると、オオナマズ水槽です。
オオナマズは普段は深い場所で暮らしていますが、
産卵期には大量の個体が浅瀬に集まり、
一斉に産卵します!この光景は魚好きな方なら絶対に興奮しますよ!!
産卵期前の産卵場所付近限定の話ですが、素潜りで5mくらい潜れる方ならばかなりの確率でたくさんのオオナマズを水中で見ることもできます!
(潜りに自信のない方は危険ですので絶対にやらないでくださいね)
このすぐ隣にあるのがアユ水槽です。
アユは年魚ですので1年ごとに入れ替えをしなければいけません。
さらに、全国の河川に生息するアユは秋には手のひらよりも大きくなりますが、
琵琶湖のアユは湖内をずっと遊泳しているので食性も異なり、大きく成長しません。
ちょっと変わったコアユも見てみては?
その次はビワマス水槽です。
ビワマスはあまり知名度がありませんが、ちゃんとした種なんですよ!
特に7月頃に採れるビワマスの刺身はサイコーです(笑)
養殖のレインボーやアマゴ・イワナなどとは比べ物になりませんよ!
でも、残念なことに資源量が少ないこともあり、
県内でもごく一部の場所でしかたべられません!
もう少し流通量が増えると良いのですが・・・。
ここは浅い内湖や水辺水槽です。
小型魚(メダカやカワバタ、ウキゴリ、ヌマチチブなどが見られます。
それぞれの種ごとに仕切り板があるのですが、板を飛び越えたウキゴリがヌマチチブ水槽に入っていたりしました。飼育員さん!ちゃんと管理してくださいよ!子供が間違えて覚えてしまうかもしれませんからね(笑)
アブラヒガイです! |
その次は琵琶湖の固有種コーナーです。
ウツセミカジカ、アブラヒガイ、ビワヒガイ、ホンモロコ、
スゴモロコ、ビワヨシノボリなどです。
中でもアブラヒガイはそうお目にかかれる魚ではないので必見です(笑)
お次は変わった習性をもつ魚たちの紹介コーナーです。
こちらではタナゴ・トウヨシノボリ(産卵習性)、ドンコとムギツク(托卵)、
ギンブナ(オスがいない魚)、ギギ(音を出す魚)、ワタカ(草を食べる魚)などです。
タナゴ水槽 |
ギギ |
ワタカです。近年では関東などでも見られますよね! |
琵琶湖にはタナゴがたくさんいます。カネヒラやシロヒレ、ヤリ、アブラボテなどなど!
でも、それぞれ生息する環境が微妙に異なっていて、
それぞれ好みの水域環境があるようです。
県内を走りまわって調査していたころを思い出しました。
やっぱりフィールド調査は良いですよーーーー!
お次は外来種コーナーです。
ここはお馴染みのバスやギル、アメザリなどがいます。
以前はソウギョやアオウオ、ハクレンなどもいましたが、
実際に天然水域でも減少傾向にあるので今は展示していません。
外来種の問題は今後も無くなることはないんでしょうね。大問題です。
次は水生昆虫コーナーです。
このブログでも以前アップしたタガメやゲンゴロウなどが見られます。
その隣は平野部水槽です。
ジオラマ風になっているのでちょっと変わった雰囲気の水槽です。
ここにはタモロコやタナゴ類などの小型魚がいます。
その奥の外にはコイの池があり、錦鯉が泳いでいますよ!でも、
寒いので行きませんでした(笑)
しばらく歩くと正面に見えてくるのが中流水槽です。
琵琶湖には大小合わせて200本以上の河川が流入しており、
その中には大きな河川が何本かあります。
その1つの川の中流域を再現した水槽がこれです!
展示魚はカワムツやヌマムツ、オイカワ、などごく普通の種ですが、隠れアイテムとしてオオサンショウウオが入っていました!滋賀のある水域では今でもオオサンショウウオを見る事が出来ます。それだけ自然が残っているという良い証拠ですね。
滝のある水槽の前には小水槽があり、 ナガレヒキガエルやカジカ、アカザなどがいます。 |
その奥は上流水槽です。ここは大きな滝がセットされていて滝壺の淵をイメージした水槽にはアマゴとイワナが見られます。実際にはこんなに密度は濃くないんですが、水槽なので仕方ないですよね。水族館に今度行かれる方は魚の密度なんかも見てみると良い勉強になると思います。自然派の展示を目指している館は比較的魚の収容数は少ない筈です。それとは反対に魚を前面に出した館は魚の数も多く、これでもかっーというくらい数が多いところもあります。それぞれ館にはテーマがあるのでそうした大きなコンセプトを頭の隅において展示を見ると、より水族館を楽しむ事が出来ると思います。
中にはテーマと内容がちぐはぐな館もあるようです?(笑)
最後は滋賀県の県鳥でもあるカイツブリ水槽です。
カイツブリは手のひらに乗るくらいの大きさの水鳥です。
琵琶湖や近くの水路などでじっとしていると見れる可能性は高いです!
カイツブリの凄いところは水中に潜って餌を採ることです。
潜水するために進化した体型(足の位置や水かきの形など)は一見の価値ありです!
時間によっては飼育員さんが解説してくれる時間帯もあるので行かれる際には事前に勉強しておくと面白いですよ!
ここから先は次回アップします!
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