今回は市場シリーズ第3弾です。
さっそうですが、1枚目の写真です。
有名なMystus bocourtiハイフィンキャット(ミスタス)です。(中央)
この魚はトンレサップとメコンなどの広い水域で普通に見られる種です。
カンボジア名では大きく長い背びれの形状から「船のマスト魚」という名がつけられています。
この魚の間にチョロチョロ見えるのはコイ科のThynnichthys thynnoidesです。
あまりパッとしない種なので日本のショップでは見られませんね。
左上にいるニベのような魚はBoesemania microlepisです。
淡水ニベと呼ばれているのでしょうか?(日本での名はあまり知らないのですみません)
タイのチャトチャックのショップでも売っています。
この魚は20-50cmがアベレージですが、時々80cm級の個体も見かけます。
定置網や大型の網で捕獲することが多いですが、メコンでは投網で採ったこともあります。
カンボジアでは干物にして売られることが多い種です。
右下の魚はお馴染みのスネークスキンTrichogaster pectoralisです。
他にはシルバーとスリースポットが見られますが、本種は一番採りづらい種です。
なぜかというと、トンレサップなどの広い水域に生息している事が多く、
なかなか出会う機会がない種の1つです。
他の2種は氾濫原エリアの水路や川、水田などの身近な水域で簡単に採れるので、
お馴染みの種です。
また、本種は大人の手のひらくらいに成長するグラミーです。
初めてこのサイズを見たときはかなりビビりましたね(笑)
かなり厳ついです(笑)
2枚目の写真の左上は大型グラスフィッシュのParambassis
wolffiiです。
こいつは今までに何度もトンレサップで採っているのですが、
擦れに弱くてなかなか家で飼育するところまでいきません。
といっても、いつもオマケの魚なのでうまくいかないのでしょうか(笑)
今度時間があればコイツだけを求めてチャレンジしたいですね。
中央のゴチャゴチャしたところにはタイやトラックMastacembelus armatus、
ピーコックスパイニールMacrognathus siamensis、
レッドフィンボティアBotia modesta、タイガーボティアBotia helodes、
イエローフィンボティアBotia lecontei、
パンガシウス属のPangasius macronema、Pangasius pleurotaeniaなどです。
どの種もトンレサップではよく見られる種です。
3枚目の写真右左はイエローフィンバルブBarbonymus
gonionotusです。
東南アジアを代表する魚ですね。カンボジア人は好んで食べる魚です。
中央はブラックシャークLabeo chrysophekadionです。
もう1種カンボジアにはとてもよく似たラベオLabeo barbatulusがいますが、
分布域が違うので容易に判断できるほか、背ビレの形状などでも簡単に同定できます。
この魚はトンレサップやメコンなどの大水域でしか見たことなかったのですが、
先日、我が家の前のシェムリアップ川で投網をしていたおじさんが30cmサイズをゲット
していたのを見てとても驚きました。コイツはあまり小河川などの水域には進入しない
種だと思っていたので・・・。自然の力はすごいなーと思ったひと時でした。
次の写真は有明海に注ぐ河川に生息するエツの仲間Lycothrissa crocodilusです。
このENGRAULIDAE科の魚はこの他にもたくさん生息しています。
かつてエツは日本の淡水魚を制覇するために追いかけていた種なので、この仲間がこんな
にもたくさん生息している地域で調査をしている自分は幸せだと思った事があります。
この仲間は見ての通り擦れに弱いので採集して入れ物に移す間に死んでしまうくらい
すっげ―――弱い魚です(笑)
水族館をやったら飼育しないといけない仲間ですよね(笑)
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