今回は少し趣を変えて魚ではなくカンボジアの水域についてご紹介いたします。
今後も少しずつ水域の話もしていこうと思っています。
今回はいきなりですが、トンレサップ川を紹介します。
トンレサップ川というとあまり馴染みがない名前ですね。
有名なのはトンレサップ湖ですからね!!
(「いきなり」と書いたのはこのためです)
このトンレサップ川はその有名なトンレサップ湖と
さらに有名はあのメコン河をつなぐ大切な川なのです!!
ですから、あえて最初にこの大きな2大水域をつなぐ
トンレサップ川を紹介したかったのです(笑)
トンレサップ川はカンボジアのほぼ中央に位置するトンレサップ湖の南端から
南へ約120kmの長さをもつ河川です。
川の南端は首都プノンペンのChakdmuk地区でメコン河と合流しており
メコン河はバサック川と二手に分流してベトナムへと流下します。
ですからこのチャトムック地区を空から見ると4本の河川が見えるのです。
チャトムックとは4尾の龍という意味だそうです。
(ちょっとうろ覚えなので自信がないのですが)
下の写真がチャトムック地区です!
多くの種がこのポイントを雨期と乾季に行き来します。
50年くらい前はこの地域でも多くのメコンオオナマズがあがったそうです。
また、このリバーサイドへ来た時に見てもらいたいのが川の流れる方向です。
このトンレサップ川は雨季と乾季で水の流れる方向が逆なんです(笑)
雨期が始まり、メコン河の水が増水し始め、トンレサップ湖の水面を上回る水位に達するとトンレサップ湖へ向かってメコン河の水が流れ込み始めます。
これとは反対に乾季に入りメコンの水位が減り始めると、膨れ上がったトンレサップ湖の水はトンレサップ川を通ってメコン川へと帰って行くのです。
さらに少しの間ですが、この流れの切り替わる時期は川の流れが止まっているように
見えるのです。(実際にどこかで止まっているとおもいますが)
世界でもあまり類を見ない特異な性質をもつ川なんですねーーー!
次の写真は合流点から500m程トンレサップ川をさかのぼった地点で
プノンペンのリバーサイドと言えばこの地域の事です。
夕方から多くの人が集まり、それぞれが楽しいひと時を過ごします。
下の写真は
コンクリート護岸された場所ですが、
この下にはたくさんのボティア(3種)やアルジーターなどがいます。
20代前半の頃はここで採集できましたが、今は恥ずかしくて
できません(笑)30-50人くらいのギャラリー
(プノンペンに住む都会人)が集まって来ますからね(笑)
そして、プノンペンからトンレサップ湖へ向けて北上を始めると、すぐに田舎の風景へと
変わります。下の写真のような風景か水田が広がる風景のどちらかです(笑)
この様な風景を眺めていると突如、川を横断しているような
小屋?とも船?とも思える物がみえます。
これはダイ漁という定置網漁の網や筏のかたまりなんです!
この漁についてはまた今度機会があればご紹介いたします。
この網はかなりデカイのでいろいろな魚が採れ、とても楽しい漁です。
さらに北上すると、徐々に川幅が広くなり始めます。
これはトンレサップ湖へ近づいた証拠です!
陸と川辺との境目がわからないくらい奥まで入り組んだ水辺が点在し始めます。
特に雨期は川幅がもっと広くなり、一面水没ジャングルと化します!
いつもながらこの風景を見ると、どうやってこの中の魚を確かめたらいいのか
悩むことがしばしばあります。
そのくらい自然は手に負えないものなんだということですね(笑)
ほんとうにすごいです。
トンレサップ湖も同様ですが、毎年雨期と乾季で水位が変わります。
その時に浸水する森を浸水林といい魚や野鳥たちの楽園です。
その昔はダトニオが山ほどいた地域なんでしょうね(笑)
ダトニオの姿は消えても地上の風景は当時とそれほど変わっていないのでしょうね。
ぜひ、皆さんにも一度この光景を見てもらいたいですねー!
東南アジアは意外と思っている以上に近い地域なので
ぜひ機会があればお越しください!!
0 件のコメント:
コメントを投稿