またまた先日の調査のオマケです!
今回の調査はトンレサップ湖を中心に行いましたが
今までに行っていない地域も訪問できたので
いろいろと勉強になりました!
中でも、
一番の関心事はやっぱり
ダトニオ(Datnioides pulcher)の行方です。
これまで言われてきたダトニオを生活史を元に
カンボジアの水域を見てきた経験と合わせて
ダトニオの生息地を思い浮かべながら調査をしたのですが、
二か所気になる水域がありました。
その一つが下の写真です!
ここはトンレサップ湖のやや沖合です。
一見すると、岸際!と思いがちですが、
実は岸の浸水林エリアから数キロ離れている場所です。
そんな場所に見渡す限り水草に覆われたエリアが広がっていました。
また、このポイントの有効な条件としては水深があげられます。
浅そうに見えても
4-5mはあるんです。
この草もだからすっごく長いんです(笑)
この場所からダトニオのDNAが見つかることを祈るばかりです。
こうした場所には魚も集まる傾向があるので
いろいろと他にも条件はあるものの、
単純に考えても
ダトニオが生活するにはなかなか良いポイントですよね。
そして、もう一つが下の写真のような浸水林です。
これはシェムリアップ周辺でも見られるのですが、
直感で何かが違うんですよね。
その根拠は口では言えないのですが(汗)・・・
よく、ダトニオの話題になると、
アクアリウムの世界では高価な魚なので
80年代、90年代に大量に捕獲された歴史があり、
『乱獲による個体数の減少』と言われがちですし、
そう聞かれることがあるのですが、
実際にトンレサップ湖へ行ってみればわかると思うのですが、
特に沿岸部の複雑な地形をもつこの湖で
ひとつの魚を採りつくすことはまずそうそうできる事ではない!
ということに気付くと思います。
現在沿岸部に住む住民の数からしても
毎年増加傾向にあるとはいえ
その数字だけを見て判断しては間違った答えを出しかねません。
・・・あまりムキになると止まらなくなるので
このくらいにしますが(笑)、
ともかく、
トンレサップ湖のダトニオの減少は
捕獲圧だけではなく、
彼らの生息エリアの水を含めた何らかの自然環境の変化が
もたらした結果だということが想像できると思います。
その考えを直感的に感じた調査となりました。
でも、その原因をしっかりと追究していかなくてはいけないので
これからも少しずつですが
現場をしっかりと見て
真意に辿り着きたいという思いです!
生きものの事を知るって大変ですね(笑)
でも、知らないことを知るってのは楽しいです!
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