2012年6月13日水曜日

市場の魚シリーズ24(メコン)

今日はメコン流域に近い市場の写真です。

とても多様な種が並んでいます。

これもメコンの恵みそのものですよね!

2枚の写真はそれぞれ違う町の市場で、若干雰囲気も違いますが、

どこの市場も賑わっています。






この魚たちの育つ場所がメコンです!

メコン河はご存知かと思いますが、

中国・ミャンマー・タイ・ラオス・カンボジア・ベトナムの6カ国を流下する

正真正銘の国際大河川です。

全長は約4500kmですから長いですよね。

そのメコンの中でも下流のメコンデルタ地帯に差し掛かるちょっと上流からカンボジア領に入り、

そのままベトナム領となり、河口へとつながります。


ですから、カンボジアのメコンというと下流のぱっとしない水域のように

捉えがちですが、実はいろいろな特性を備えた水域なんです。


下の写真はラオスとの国境付近にあるコーンの瀑布です。(その一部)

このあたりはまだメコンデルタ地帯ではなく、上流のタイ・ラオスと同様に岩場がたくさんあり、

生息する魚たちも若干違ってきます。

特に大型魚は多いですよね。

パンガシウス属やミスタスの仲間、バガリウスの仲間などが有名ですね。

また伝説といってもいいコイ科のフィッシュイーター、アアプトシヤックスの生息地でもあります。

実際に見ると、怖くなるくらい凄い水量です。
この写真は雨季の真っ只中で水量が多いときですが、
乾季は水量も少ないので滝らしい姿が見れます。


そんなメコンですが、少し下流へ移動するとたちまち姿を変え、

今度はゆったりとした流れに変わります。


この辺りからは水深の変動が激しく変わります。

簡単に言うと、水深10mほどしかないかと思うと、急に80mも深くなります。


こうした深い場所をディーププールともいい、

フランスの調査チーム?(たしか)が最新機器を使い詳細にまとめた文献があります。

英語なのであまり読んでいませんが(笑)

4月にフォーバーの調査をした村の近くにもディーププールがあり、

そこでもフォーバーが採れました。

またこのポイントはカワイルカの重要な生息場にもなっている他、

魚にとっても特異な環境だけに重要な水域となっています。


切り立った山の下を流れる場所もあります。
でも、こうした風景はカンボジアでは少ないです。


水深の深い場所がこの辺りにはたくさんあります。

そして、下の写真のようなカンボジアらしいゆったりとしたメコン河が現れます。

メコンの良い所は日本の河川のように川岸が護岸工事がされていないところですね。

ですから、氾濫や侵食といった被害はありますが、これが本来河川がもっている

特徴ですから自然の力に任せるのが一番いいのですが、

いずれは経済の発展と共にそうした治水対策が始まり、

さらには利水にまで手が伸びてくるでしょう。

典型的なカンボジアメコンデルタの風景です。

変化のなさそうな水域ですが、魚影は濃いです!!


上の写真のような大漁の船がこれからもずっとあることを願うばかりです。

この船に乗ってやってくる魚たちが半減すればそれだけメコンに変化があり、

環境が悪化している証拠ですからね。


でも、実は昔はもっと採れたという話をたくさん聞きますので、



もうすでに環境が悪化していることは事実です。


突き詰めればダトニオの未来にも十分影響する問題なので

皆さんにとっても深刻ですよね。


ですから、地球規模でみんなが環境を意識した生活をしなければいけない時代に

入っていることは確かです。

みなさんも環境問題でなにかやっていることはありますか?

はるか向こうに見える青い水域がメコン本流です。
その手前の水域はトンレサップ川です。
その2河川が交わる場所がカンボジアの首都プノンペンです。



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