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2012年9月7日金曜日

ダトニオ生息地の上で・・・(復路)

 
 
続きましては、帰りのフライトです(笑)!
 
 
我が家のあるシェムリアップ州と首都プノンペンをつなぐフライトは
 
トンレサップ川とトンレサップ湖東岸に沿って飛ぶので
 
トンレサップ水系の中心がよく見えるんです。
 
 
 
まずはトンレサップ川とトンレサップ湖の境目です。
 
ここはコンポンチュナン州にある場所で
 
トンレサップ湖の唯一の流出河川トンレサップ川へと繋がる場所ですが、
 
その役割は乾季の間だけというか、メコン河の水位が
 
この地点の水位より下回っている時だけです。
 
逆に、メコン河の水位がこの地点より高いときにはメコンの水がトンレサップ湖に
 
入り込む流入河川となります。
 
ちょうど、茶色い色をしている部分の左側がトンレサップ湖で、
 
右側がトンレサップ川です。
 
ちょうど中央よりやや右側の茶色い部分に黒い点々がありますが、
 
それが境目にできた多くの中洲です。
 
 

 
この時期はメコンの水がトンレサップ川を通り、
 
トンレサップ湖(左側)へ流れ込んでいます。
 
おそらく、多くの大型魚もこの流れに沿ってトンレサップ湖へ進入しています。
 
もし、水が透明だったらよく見えるんですけどねー(笑)
 
僕はこの場所を見るのがとても好きです!
 
地上でも何度かここへ行ったことがありますが、
 
とても神秘的なエリアです。
 
一人の漁師(自分)が頑張っても太刀打ちできる場所でないことがよくわかります。
 
そのくらいすごい広大な場所です。
 
皆さんにも是非一度は見てもらいたいですね。
 
(特にダトニオファンには!)
 
 
 
 
この地点もすぐに通り過ぎ、トンレサップ湖上に入りました。
 
数分すると、湖の東側の湖岸が見えてきました!!
 
これまでの場所もダトニオの聖地ですが、
 
ここからもダトニオの聖地の一つです。
 
トンレサップ湖岸に広がる浸水林エリアです。
 
乾季と雨季の最高水位差は毎年平均して8mなので、
 
多くの浸水林エリアは陸になりますが、
 
雨季は浸水林だらけでまさに魚たち(水鳥も!)の楽園ですね。
 
 
 
 
上の写真で陸に見える黒い岸は・・・
 
拡大すると(下の写真)、全部浸水林なんです!
 
黒いのは木々ですが、その下にも水が浸入していますので
 
様々な魚たちがここを利用して生活しているはずです。
 
 
このエリアは陸路では侵入不可能です!(笑)
 
必ず船を手配して湖上から接近します。
 
 
しばらくすると、雲に覆われてしばらく休憩!
 
 
突然、雲が切れて眼下に再びトンレサップ湖が現れました!
 
この辺りはコンポントム州で比較的浸水林の深いエリアで、
 
ダトニオが今も生息していると推測される地域です(僕の推測です)
 
 
 
またまた湖岸に接近したため、浸水林がよく見えてきました。
 
こうしてみていると、ついこのまま下に下りて調査したくなってしまいますね(笑)
 
 


どの写真を見ても水だらけです(笑)
 
これが今のカンボジアなんだと痛感しました。
 
魚たちは休んでいませんからね(笑)
 
もっとストイックに魚を追いかけないといけませんね!


 
昨日、今連載中の探究魚日記6と7の原稿を編集部に送りました。
 
次号では昨年の洪水で我が家に来た魚たちというタイトルで
 
身近な魚を紹介します。
 
その記事にも書きましたが、人は水とともに生きており、
 
そこには魚がいること、そしてその環境を私達は知らず知らずに
 
破壊し環境を変えてしまっていることに気づかない、
 
もしくは気づいてもその波を止められない場合が多いということです。
 
今回紹介した水域が姿を変えるようなことがあれば、
 
魚たち(生きもの)の生活も変わるでしょう。
 
そうならないように祈るばかりです。
 
 
 
さて、最後はシェムリアップ州の水田地帯です。
 
この景色を見ると、やっと帰ってきたという安心感があります。
 
今回の80分のフライトで今後の調査プランも知らず知らずのうちに
 
イメージしてしまいました(笑)
 
ダトニオプロジェクトもこれからです。
 
もっと気合入れてやらないといけないなーと渇を入れるきっかけになった80分でした!
 

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