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2014年9月4日木曜日

セイマの保護林1

 
こんにちは!
 
予定していた調査は順調に進んでいるようです。
 
まず、今回ご紹介するのは
 
カンボジア南東部のベトナム国境付近にあるセイマの森デス。
 
今回は魚そのもののネタではないのですが、
 
少なくとも何らかの影響を受けることになる問題です。
 
 
 
・・・かたい事は抜きにして
 
早速ご紹介いたします。
 
(写真を見ながら少しでも関心を持っていただけたら幸いです。)
 
 
 
プノンペンを出て、先ず向かったのは
 
セイマの森を管理しているセンターでした。
 


正直、カンボジアなので大した収穫は
 
ないだろうと思っていましたが、行って驚きました。
 
センターに入ると、
 
森林の保護の施設なのに
 
異常に汚い車が多いなーという印象を受けたのですが、
 

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なんとっ!
 
これらの車はすべてセイマの森に自生する高級木材「紫檀(したん)」を
 
違法伐採して持ち出した際にこのセンター前の検問で捕まった車だったんです。
 
その数は数えていませんが、
 
数百台はありました。
 

 
よくよく見ると、
 
確かに車の中には大量の木材が・・・(驚)!!
 
 
・・・というかはみ出してますね。
 
 

 
そして、空き地のあちらこちらに材木の山が・・・
 

 
押収された木材の塊の中には
 
捕まえた時の写真や押収した時の様子が
 
記録された紙が貼られているものも・・・
 
 
そんな光景を見ながらさらに進むと、
 
森林局の方の説明で、僕らが訪問した日の朝に押収したものもみせてくれました。
 
下の写真は1月ほど前(1週間前だったかも)に発見されたトラックです。
 
このトラックは木材を下に積み込んで
 
上には養殖魚を運ぶ箱を積み重ねて見えないようにして
 
運んでいたそうです。
 

 
カンボジアでよく見かけるオレンジ色のクーラーボックスの中にも・・・
 
 
確かにこうして遠くから見ると、
 
よく見かける魚を運ぶトラックにしか見えませんね。
 
 
そして、下の写真が訪問した日に押収したものですが、
 
こちらはダンボールで覆って見えないようにしていました。
 
 
めくってみると、
 
確かに高級木材の紫檀デス!!
 
 
また、
 
森から木を運び出すのは車だけではないようで、
 
バイクでも運び出す人がいるそうです。
 
バイクの数も数百台!!
 
 
さらに、
 
押収した車の中には森で木を切るために使った
 
チェーンソーもたくさん押収されるとか。
 
 
下の写真に写っているチェーンソーは
 
25-30個くらいありますが、
 
なんと!ここに写っているすべては
 
約1か月間で押収される数だそうです(驚)
 
確かにすべての器械のボディーに押収した日付が
 
マジックで書かれていましたが、みな8月でした。
 
 
カンボジアでは我が家の車と同様に(笑)、
 
オンボロ車がたくさん走っていますが、
 
木材を森から持ち出そうとする人の中には
 
車を木材専用に改造している事もあります。
 
下の車はありとあらゆるパーツを取り除き、
 
ボディーの床に鉄板を溶接してスペースを広くした木材搬送用車です。
 
 
かと思えば、
 
数百万円するレクサスやランクルで捕まる人も・・・
 
 
この高級車には
 
まだ新しい紫檀がギッシリ詰まっていました。
 
 
紫檀(シタン)はマメ科の広葉樹で
 
東南アジアには広く分布しているそうです。
 
硬くて重く、加工しにくい素材のようですが、
 
需要が高く、高級家具やナイフの柄などの
 
高価な品として扱われるようです。
 
 
値段は相場の変動があるためはっきりとは言えませんが、
 
この森でとれる紫檀はすくなくとも3000-4000$/㎥くらいはするそうです。
 
下の車は先月8月18日に押収され、
 
積み込んでいた紫檀の体積が0.960なのでほぼ1㎥ということは、
 
この車の木材だけでも3000-4000$で売れるという事です。

 
危険を冒してまでこれだけ多くの人が
 
森から違法に高い木を伐り出して
 
売りさばこうとするのはこれだけ紫檀が高く売れるからなんです。
 
 
確かに今のカンボジアの社会でこれだけの
 
お金を稼げる人はごく僅かです。
 
 
これ以上書き始めると、止まらなくなりそうなので、
 
今回は紹介だけですが、
 
 
今回の調査1日目にして、すでに多くの事を
 
考えさせられたな!というのが正直な感想です。
 
 
この違法伐採問題そのものだけでも問題ですが、
 
木々が伐られるという事は
 
その森の多様性の劣化に直接つながりますので、
 
自ずと、魚たちにも影響が出てくると思うと、
 
なおさら、他人ごとではすまされない事態です。
 
 
この調査の様子はまたちょくちょくご紹介させていただきますので
 
関心を持っていただけたら幸いです。
 
 
先ずは衝撃的な1日目をご紹介いたしました。
 
 
 
 


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