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2014年6月28日土曜日

アロワナ調査No.2-6(アロワナ調査へ)

 
なんとかドライバーさんの情報でもう一つの
 
パトロール隊がいるキャンプへ到着することができました。
 
ここへ来るときももちろん!山ビルに襲われました(笑)
 
 
日本でも山間部でイワナやアカザを採集しに行くと、
 
時々、山ビルが身体に付きましたが、
 
ごく稀なのでそれほど気になりませんでしたが、
 
ここは別格でした!毎回毎回スゴイデス。
 
 
このキャンプに限らず、
 
カルダモン山脈エリアはまだまだ自然がそのまま残っているので、
 
その気候に合わせて天然のシダやコケ、ランなどがいたるところに自生していました。
 
本当にキレイな森です。
 
それは森そのものを見なくても、
 
魚屋目線だと、川を見ただけでもわかるくらいです。
 
昨日、アップしたカメもその証拠ですよね。
 

これまでランなどの植物はたくさん見てきましたが、
直接花を咲かせているところは始めてみました!
密かに一人で興奮してしましました(笑)
キャンプ地にいたパトロール隊の人たちは
 
僕らが現れてもかまえることなく、自然な空気で対応してくれました(ホッとしました)。
 
先ずは今回の調査の話をしながら、
 
お兄さんが晩ごはん用に焼いていた魚をチェック(笑)
 

 
コイ科のPoropuntiusとLobocheilosでした!
 

 
そうこうしている間に、
 
おじさんが案内人としてすでにスタートしていました(笑)
 
みんな荷物を持っていこうとすると、
 
「途中で腰くらいまで水に入るよ!」と・・・
 
急いで服を脱いだり、
 
荷物を減らしたり・・・
 
防水バックに詰め替えたり・・・
 
準備を整えて今度こそアロワナ採集へ出発です。
 

僕目線で足元を見た感じです。
この後数秒後に腰まで浸かりました。
 
こんな感じのエリアを突き進みました。
 
それでも、みんなアロワナがいる場所へ行くので気合十分でした!
 

 
やはり、川辺は雨季で増水しているので
 
普段は陸の場所がすっかり浸かっています。
 

 
すぐ横は激流でとてもではないけれど
 
入ることはできない水域でした。
 

 
しばらく歩くと、
 
おじさんが草むらの浸水した浅瀬を観察しだしました。
 
聞いてみると、
 
「こんな場所にアロワナの子供がいるんだ!」
 
と教えてくれました。
 

 
やっと本流の落ち着いた場所へ出たので、
 
見渡すと、すぐ上流側には段差があり、
 
その下の一部が緩やかな水域となっていました。
 
 

 
下のポイントに差し掛かった時、
 
おじさんが「いたぞ!」と声をあげました。
 
みんなで近づくと、
 
いましたーー!
 
前回の調査の時と同じサイズ(100mmSL前後)の幼魚が
 
水面近くの浅い場所で泳いでいます!
 
やはりここでも浅い流れの緩やかな場所で

幼魚は育っているようでした。
 
前回は夜間でしたので、
 
昼間(まだ明るい時間帯)に見たのは今回が初めてです!!
 
急いで撮った写真が下の写真ですが、
 
写っていませんでした(笑)
 
写真よりもとにかく採集しないと始まらないので
 
採集開始です!
 
一度深い場所へ逃げてしましましたが、
 
また浮いてくるのを待つことに・・・
 

雨季という事で普段使っている一眼レフカメラは持参してこなかったので
コンデジで対応しましたがやはり難しいですね。
思うような撮影ができませんでした。(くぅー!)

もう一度、採集場所の写真をアップします!
 
簡単に言うと、アロワナ生息水域全体ではなく、幼魚の生息場として見ると、
 
アロワナだからといって特別な水域かというと、
 
決してそうではなく、他のラスボラやハンパラなどの魚たちが好む
 
ながれの緩やかな水域で生活していたんですね。
 

 
アロワナは他の場所へ逃げてしまう事はないと思ったのと、
 
まだ明るい時間帯だったのでこの時間を無駄にしたくないという思いから、
 
僕は本流側で一か八かの釣りを30分ほどやってみました。
 
 
この写真はダニエルさんが撮影してくれたものです!
 
普段調査に行っても自分の写真って撮りたくても撮れないので
 
とても嬉しかったですね(笑)
 
記念になります。
 
 
でも、肝心の成魚釣りは不発に終わりました。
 
いれば出るだろうと思える場所をいくつかのルアーで通してみましたが
 
残念でしたっ!
 
いれば出たと思うのですが、
 
このプールのサイズが他のプールより小さく、
 
瀬の割合が大きいエリアだったのでポイント的にちょっと厳しかったですね。
 
もう少し大きなプールだったら個体数も多く、
 
出た可能性はあったと思います。
 
釣りは次回に持ち越しですね。
 
 
上の写真もダニエルさんが撮影してくれたものです。
 
写っているのはプノンペンの水産庁で働くパナラーさんです!
 
このプロジェクトではいつも一緒でとても良い性格のおじさんです!!
 
魚の事をよく知っているスペシャリストです。
 
アロワナが浮いてくるのをじっと待っているときのものですね。
 
 
 
 
そして、釣りをしている最中に(笑)他のメンバーが
 
浮いてきたアロワナがとうとう採集してくれました!
 
その場にいなかったのはちょっと悔やまれますが(笑)、
 
採れたことにホッとしました!!

 
その後も近くの沢で一個体採取できたので、
 
2個体のアロワナが採れました!
 

 
やっぱり、何度見てもいいものですね。
 
ホントにきれいで野生個体が放つ強さみたいなものを感じます。
 


 
この水系のアロワナのデータはまだほとんどない状態なので
 
今回の調査で得られる情報はとても重要です。
 
 
研究所に持ち帰って先日、
 
麻酔をかけてDNA用の鰭サンプルを採取も完了しました。
 
 
このプロジェクトでは
 
魚そのものの情報データ収集と共に
 
アロワナの生息地である水域環境を保全することも検討中で、
 
それぞれの土地にあった対策を見出さなくてはいけません。


 
 
これまでの環境保全では「そのまま守る」というテーマに沿って
 
行われる例が多いのですが、
 
このスタンスでは受け身になってしまうので弱点もあります。
 
 
そうした中、
 
今検討中の保全策はそれとは対極的かもしれませんが、
 
「攻めることで守る」というタイプの保全策です。
 
 
まだまだ検討しながら慎重にやらなければいけない作業ですが、
 
 
じっくりと
 
 
魚・自然環境・人間社会と未来をしっかりと見極めながら
 
やっていきたいですよね。
 
 
 
 
余談ですが、この姿勢って
 
この4年間のサッカー日本代表のチームスタイルと似ているような・・・
 
僕はこの代表が大好きでしたので、続投を希望していたんですが・・・
 
 
もう少し型にとらわれない目線が
 
日本人にもあれば違った結果になったかもしれませんね。
 
今回のサッカーについては
 
思い出すと涙が出てきます。
 
もう一度頑張ってほしいですね。
 
僕はあきらめずに応援しますよ!!
 
 

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