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2014年5月31日土曜日

アロワナ調査8(生息地へ)

 
アロワナ調査の続きですが、
 
2尾のアロワナの稚魚に出会った翌朝
 
少年と待ち合わせて「近道」で生息地へ!!
 
車を走らせること約1時間ちょっと。
 
 
GPSで確認しながら山道を進みます。
 
でも、とんでもない急勾配のアップダウンがあったため、
 
ワンボックス車は走行不可能という事でそこで棄権することに・・・
 
 
必要な荷物だけをもう一台の車に載せ換えました。
 
チームメンバーは7-8人もいるので
 
荷台にも乗り込んで山道を進みました。

 
そして大分高いところまで登った時でした。
 
少年の合図で車は停車。
 
目印も何もない場所でストップ。
 
ここから山の中を歩いて川まで降りるそうです。
 
 
みんなも近いとの情報を信じていたのでテンションは高かったのですが・・・
 
 
山の中を進むにつれてだんだんと斜面がきつくなり、
 
足がガクガクになりました(笑)
 
 
普段、運動していない日本人メンバーはヘトヘトでした。
 
逆にカンボジア人は若手が多いので疲れ知らずでしたね(笑)
 
こうして見ると、自分ももうオッサンですね(笑)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
この山の崖下りはGPSで計測すると、
 
1kmもありました。
 
 
しかも、山ビルに2発血を吸われていました。
 
帰りの事を思うとゾッとします(笑)
 
 
 
 
 
 
でも、山道を抜けると、
 
目の前に広がった景色を見てそんな思いも一瞬で吹き飛びました!!
 
 
 
とうとう着きました! 
 
これがアロワナの生息地の一つです!
 
 
いつも見慣れている平野部の河川とは違って
 
日本の河川の様に透明度も高く
 
何よりもまわりの森と水域が一体になったような自然は素晴らしかったですね。
 
 
鹿野さんと僕は暑さのせいか?、アロワナの泳ぐ水に触れたかったのか?、
 
すぐに川に入って泳いでしましました(笑)
 
 
 
少年が案内してくれたこの場所には
 
アロワナを採る人たちがこの時期だけキャンプを張っています。
 
 
こうして何とか辿り着いたアロワナの生息地・・・
 
これからアロワナに会えるか!と思い興奮していた自分を今でも覚えています(笑)
 
 
この後は漁師さんたちにアロワナ情報の聞き取り調査を行いました。
 
そこでカンボジアのアロワナに関する確実な情報をたくさん得ることができました。 
 
 


2014年5月30日金曜日

アロワナ調査7(アロワナと寝る)

 
アロワナ調査の後は小河川で調査も行いました。
 
ここはマングローブの汽水域と淡水域のちょうど境目(大きな段差があるので)です。
 
なので、純淡水魚と汽水魚が同時に見られます。
 
 
ここでも、みんなが採集してきた魚を次々と撮影記録して
 
DNAサンプルをつくっていく鹿野さん!
 
スゴイです。
 
 
 こちらはRasbora pavianaかと思っていたのですが、
 
マレーのサラワク調査をしている鹿野さんにはどうも違う魚のようだと指摘を
 
受けました!確かにそういわれると怪しい箇所があります。
 
今研究室に2個体持ち帰ったので後日ゆっくりと見てみるつもりです。
 
いつもは一人なので(笑)
 
こうした新しい角度から魚を見る人が近くにいるととても新鮮ですし、
 
思い込みがいつの間にか頭の中に生まれていることに気付かされます。
 
 
他にはBarbodes rhombeus(写真下1枚目)や
 
Puntius brevis(写真下2枚目)、
 
パールダニオで有名なBrachydanio albolineataなどがたくさんいました。
 

 
汽水域側ではAplocheilus panchaxやGerres sp.の他に
 
ミドリフグDichotomyctere nigroviridis もいました。

 
 
 
こうして、この日の調査は終わり、
 
2個体のアロワナは僕が管理することに。
 
責任重大ですよね(笑)
 
くーラーもあまり使わずに常温を保ちながら、
 
アロワナと一晩過ごしました。
 
 
そして、翌日から新たな水系のアロワナを求めて
 
出発です!
 
無事に少年の案内で生息地へ辿り着けるか?
 
 
 


今日はチョいカメラマン

 
午後からは久しぶりに、
 
このブログでも紹介したCANDY ANGKORさんへ行ってきました!!
 
 
5月は調査や会議で顔を出すことができなかったので
 
ホントに久しぶりという感じがしました。
 
 
 
CANDY ANGKORさんの顔でもあるアメちゃんの新作が出ていたら
 
撮影しようと思っていたのですが、
 
数週間行かないだけで約10種類ほどもバリエーションが増えていました!!
 
こちらは以前からの定番アメたち!
 
さすが、アメ職人のやよいさんですね!
 
バリバリ仕事してはりますね。
 
 
 
そして、実はずっと撮影したかったダトニオアメを探してみると、
 
嫁から聞いた情報通り、すでに販売されていました!!!
 
 
いやー嬉しいですね!
 
魚屋としては最高のアメです!
 

 
思わず買ってしまいました!!
 
その他の新作アメたちと共にダトニオアメもしっかり撮影しました。
 
 
それから、アメ職人のやよいさんと相談し、
 
「魚アメがなぜダトニオアメなのか?」
 
来店されたお客様にわかっていただくための簡単なポップをつくることに。
 
今日はその相談もしっかり行ったので、
 
後はキレイにデータを仕上げるだけです。
 
 
近日中にダトニオアメのポップもアメちゃんの横に置かれると思います。
 
魚研究がアメちゃんにまで広がるとは以前は思ってもいなかったので、
 
何度も書いてしまいますが(笑)、
 
ホントにウレシイデス。
 
 
組あめは生体のダトニオと同じように
 
一つ一つ形や表情が違うんです。
 
そこが親近感がわきますよね。
 
 
 
まだまだこれからもダトニオアメは進化すると思います。
 
ダトニオファンの方は期待していてください。
 


昨日は施工屋さん

昨日は友人がお店のリニューアルをすることになっていたので
 
資材屋さんをまわって資材の注文や手配をしていました。
 
そしてその資材搬入があったものを使い、早速今日は施工屋さんに変身して(笑)
 
床の板のカットと設置作業を手伝ってきました。
 
今回は低コストでリニューアルすることが大きなテーマなので、
 
資材発注は手間ですができるだけ余分が出ないようにしたり、
 
部材も低コストなものを選ぶように気をつけて行いました。
 
 
後は腕でおしゃれに空間を表現していけばきっと良いお店になると確信しています!
 
 
施工方法もシンプルで低コストな方法を選ぶようにして、
 
問題が出た場合、そこから必要資材を追加購入し対処する方法をとりました。
 
 
 
嫁さんも午後から参加してくれたので(写真下)、
 
僕は午後からは別件で動くことができました。
 
意外と、うちの嫁さんはこういう作業好きなんですよね~(笑)
 
有難いです!!
 
 
お蔭でとてもキレイに仕上がりました!!
 
 
このお店はうちの食堂「ボティアライフ」の目の前にあるオリジナルのカンボジア雑貨屋さん
 
「HARIHARA」さんです!
 
 
実はダトニオプロジェクトのTシャツを置かせてもらっているお店です!!
 
ホントはいつも世話になっているのは我が家なんですよね~(笑)
 
 
こんな感じですが、
 
作業がうまく進み、発注している材料が届けば、
 
あと一週間くらいでOPENできると思います!!
 
 
シェムリアップに来られる際にはぜひ!お立ち寄りください。
 
商品は100%オリジナルですよ!
 
 


2014年5月29日木曜日

アロワナ調査6(アロワナとの出会い)

 
僕が4年前にたどり着いた水系のアロワナ調査は川の水位低下で航行困難となり、
 
次回に延期となったため、確実な生息地情報が絶たれてしまいました。
 
 
そんなこともあって、
 
調査隊のテンションも落ち気味となり(笑)、
 
この先が真っ暗となりましたが、
 
水産局のパナラーさんが数年前に他水系の魚サンプルを集める際に
 
ある漁師からアロワナの稚魚を1個体購入していたので
 
その漁師さん宅を訪問して協力要請をしました。

 
しかし、有力情報が得られず、
 
サンプル収集も難しそうな状況でさらに先の水系を目指すことに・・・
 
 
 
 
 
この間の時間はかなり辛かったですね(笑)
 
 
 
 
 
 
 
そして、何とか情報収集をしようと
 
ある水系の下流にぽつんと建つ一軒家に立ち寄った時の事でした・・・
 
 
 
 
 
そこにいた少年が2個体アロワナを持っているというのです。
 
 
 
 
 
その情報を聞いて思わず興奮してしましました(笑)
 
ホントに嬉しかったですね~
 
 
そして、彼がもってきた袋に中に2尾のアロワナ稚魚が!!
 
久しぶりに見たアロワナは・・・
 
何日も探し回ったアロワナは・・・
 
 
本当にきれいで、これまで疲れ切っていた身体も気持ちも吹っ飛んでしまいました(笑)
 
きっと他のみんなもそうだったと思いますよ。
 
半透明の袋には酸素も入っていなかったので、
 
持ってきていた透明の袋に入れ替えて酸素も充填しました!
 

 
今回は現地でのサンプル取集は勿論ですが、
 
生息地をしっかりと見て、記録し、
 
アロワナの生息環境を分析することも課題の一つだったので、
 
この喜びもつかの間で(笑)、
 
ここからが本番です!
 
 
 
少年から情報収集すると共に、
 
採集したポイントへ案内してもらえるようにお願いしました。
 
 
そして、了解を得て、
 
翌日から現地へ行くことに!!
 
現場をみて、そこでアロワナを確認するまでは気が抜けない
 
気持ちになりましたね。
 
 
こうして、第2弾のアロワナ調査がスタートしました!
 
 


希少淡水魚保全プロジェクト会議終了!

 
会議も無事に終えることができました。
 
今回は長尾財団さんと経団連のプロジェクトですが、
 
 
長い間長尾財団さんが積み重ねてきた「つながり」が今回のプロジェクトを進めるために
 
大きな役割を果たしているようでした。
 
そして、その思いをタイ、ラオス、ベトナム、そしてカンボジアの研究者さんや
 
IUCN、MRCなどの専門機関の方々が受け入れてくださり、
 
インドシナで危機に瀕する魚たちをどう保全していくか?
 
 
そんな議論ができた会議となりました。
 
今後は各国の担当者さんが担当エリア内の対象種について
 
これまで以上の情報収集をし、
 
次回の会議までに更なる課題や対応策を見出していけるように
 
研究していくことで合意しました。
 
 
今回、各国から紹介された魚はやはりメコン水系を共有する国々だけあって
 
重なる魚種も多く見られました。
 
逆にいえば、重複する魚種ほど緊急性が高いと言えるので、
 
そうした魚種については早急に情報収集と保全対策が必要ですよね。
 
 
今後もこの様なプロジェクトに参加できることを誇りに思い、
 
少しでも手伝いができるように頑張らないといけないですよね。
 
 
会議の後は
 
MRC(メコン委員会)のソナムさんが研究室にストックしている
 
アロワナを見に来てくださいました。
 
僕も、少しずつですが、こうした「つながり」を大切にして
 
カンボジアの魚調査をしていきたいと強く感じました!
 


長尾財団の打木さん!おつかれさまでした!!

引き続き、ベトナム調査頑張ってください!!

 
 


2014年5月28日水曜日

アロワナ調査5(村の朝)

 
翌日、泊まっていた家の全貌が明らかになりました。
 
そこは周辺に2-3軒しかない小さな村でした。
 
 
下の写真の家に10人の訪問者と家の家族5人くらいが一晩を共にしていたんですね。
 
泊めてくれただけでも有難いことです。
 
 
家の前は川でまわりは何もない森林が広がり、
 
その奥には大きな山々がそびえていました。




せっかく、この場所へ来たので、
 
ちょっくら川面を覗いてみました。
 
頭上の木々にはランの仲間がたくさん見られました。
 
それだけ多様性のある自然が残っているのでしょうね。
 
 
川面にはラスボラや写真の様なテッポウウオが泳いでいました。
 
 
そして、もしかしたらと思い、
 
丁寧に観察すると、やっぱりいました!!
 
Osphronemus gouramyです。
 
タイ側ではある程度個体数もいるようですが、
 
カンボジアでは国土の多くを占めるメコン水系には分布していないので
 
限られた水系にしかいない魚です。
 
 
今回はDNAのサンプルも集めていたので
 
何としても採っておきたい魚でした。
 
船頭の漁師さんに頼んで・・・
 
・・・というか、
 
持ってきた投網を奪われて、
 
3個体採ってくれました(笑)
 
 
有難かったですが、
 
自分でも採りたかったです(笑)
 
あの魚の位置は僕の得意な射程距離だったのでなおさらです。
 
 
 
採れた個体はすべて幼魚なので、
 
まだあの迫力のある顔つきではなく、
 
可愛らしいヤツでした!
 
1個体は今研究室で飼育しています。
 
町からほど遠くない場所に沈んだ古い船たち。

内戦時代に通行を妨げるためにポルポト軍に沈められたそうです。

アロワナの聖地も戦争の被害にあっていたんですね。
 
水位が低すぎて船が瀬を越えられないため、この水系のアロワナ調査は
 
次回に延期されましたが、
 
それでも、いろいろな情報が集まった他、
 
他種のサンプリングなども進んだので収穫はあった調査となりました。
 
 
 
いずれにしても、
 
早急な調査が必要な水域の一つでもあります。
 
今行われている会議でも参加者の中でその重要性が伝わることを願っています。