ストントレンの町を翌日出発し、
今回の目的地の一つの漁村へピックアップの車に乗って出かけました!
この車には欧米人のバックパッカーが2人乗っていたので、先に彼らを下ろすために
ラオスとの国境ゲートへ行きました。
手前に写っているのがたぶんカンボジアゲートです。(小さいです)
そして奥のゲートがラオスの入り口です。(立派です)
その後、徐々にカンボジア人を村で降ろしながら進み、
やっと国道からそれて目的地へ向かい始めました。
写真下のような森の中の未舗装道路をひたすら20kmほど進みます。
そしてお客さんのいなくなった車の中で運転手のおじさんと
お話しながら連れて行ってもらったゲストハウスがこの家でした。
ゲストハウスではなく民家です(笑)
この家で2泊して近辺の魚調査の拠点にしました 僕の泊まった部屋は左手前の直径2m四方の部屋でした。 |
家の前の道です。 この50m奥にメコン河がありました。 |
上の写真がこの村の船着場です。
民家の数もざっと20-30軒ほどしかない村ですが、
流域の島に住む人などは生活物資をこの村まで買いに来るので
結構、船の行き来はありました。
上の写真でもわかるように、メコンというわりには川幅が狭いですが、これはほんの一部で、
対岸はただの島なので、この奥に数キロ先までメコンが広がっています。
流れは雨季の終わりの最高水位よりは2-3m低いですが、
多くの岸辺の巨木はまだ水に浸かり、浸水林となっていました。
この光景はカンボジアでもこの辺りしか見られない光景でしょう。
あの巨木の下にフォーバーなんかはついているのでしょうね(笑)
明日からの漁師さんへの聞き取り調査が待っていますので、
まずは家の人や近所の人に僕の目的を話さなければ明日からの調査はできません。
早速、一から話し始めて何とか理解してもらい、船の手配も終わらすことができました。
・・・となると、今日は暇になります。どこへも動けないので、
村の散策やいつもの日課をこなします(笑)
家のおばちゃんが収穫して明日の車で町へ売るためのミカンを準備していました 5個もらったのですが、あまり甘くなく1個しか食べられませんでした。 |
おばちゃんがあんたの夕飯を作るけれど、何がいいの?といわれたので、
迷わずに『魚』といいました。そしたら一緒に選びに行こうというので、
近くの漁師宅へ!
クーラーに入っていたのは皆さんもお馴染みのチタラ・オルナータ(スポッテッドナイフ)と
パンガシウス属の1種Helicophagus waandersiでした。
ナイフにするか?といわれましたが、そんなに食えないので(笑)
Helicophagusにしました。でも、思った以上に単価が高かったようでおばちゃんは不機嫌!!
そんなこといっても俺は何も悪くないからねー!!
これが今夜のオカズです! この魚は僕の住むトンレサップ湖岸では食べられません。 |
飯も決まったことで、日課の洗濯と釣り、そして水浴びに行こうとしたら、
またおばちゃんに呼び止められました。
今度は何かと尋ねると、
先日、カンボジア前国王が亡くなられましたが、
その後、カンボジアでは月に国王の顔が映っているという噂が広がり、
シェムリアップでも多くの人が夜に月を見ていました。
それがこの山奥の村でも広まっており、
おばさんは大切に保管している写真を持ってきて頭の上にある月と見比べて
あーだこーだと僕に教えてくれました。
僕も負けじと、知っているよ!シェムリアップでも見えたよ!
といい、おばちゃんと10分ほど月を眺めました!
おばちゃんが大切にしているつきに写った王様のお顔 合成かどうかは皆様の想像に任せます。 |
もっていたカメラで月を撮ってといわれ、コンパクトカメラで渋々撮って見せた写真です。 肉眼の方が遥かによく見えます!! |
いつもの洗濯は欠かせない日課です(笑) 日中だと1時間あればカラカラに乾きます。 ハンガーを今回3個もってきたのでかなり役立っています!! |
やっと釣りが開始できました。
調査できない時間で一番楽しいのがこの釣りです(笑)
今回は春に帰国した際に2千円で買ったコンパクトロッドをもってきました。
この手の竿は日本では使わなかったのですが、
いざもって見ると安くても愛着湧いてきます(笑)
でも、想像以上にロッドにパワーがなく、20cmほどの魚でもやばいと思う
場面が何度かありました。やはり安いだけあって弱いですね。
リールは昔から愛用している一台のトーナメント2000です。
仕掛けは単純な中通しオモリをつけたぶっこみ仕掛けです。
針はマルセイゴ9号か10号です!
その間にやっと釣りができました。 釣れたのはタイヤトラックスパイニールで知られるMastacembelus armatusです。 餌は岸辺をタモでゴソゴソやって小さなエビをつけます。 |
こちらは以前市場の魚シリーズで紹介したMystacoleucus marginatus もしかしたら他の種か?とも思いましたが違ったようです。 この属は背鰭の基底部の前に鱗とは反対方向に向かう棘のようなものが1本あります。 |
今回10尾ほど釣れたのがこのコイ科の中型魚 ポロプンティウス属のPoropuntius normaniです。 でも、なぜかオスばかりが釣れました。精子がよく出たので産卵期なのかもしれません。 意外な発見でした。 |
この後、暑すぎて早めのメコン風呂に入り、汗を流して納竿し、
おばちゃんが作ってくれた夕ご飯をいただきました!!
もちろん、おかずは先ほど買った魚です。
写真にはたくさん写っていますが、
実際にあるのは魚と白飯と魚につけるタレです。
魚の身を口に入れて(笑)その味を口に残しつつ、ご飯をたらふくほおばります(笑)
奥のナベに入っているおかわりのご飯をすべて食べつくしました(笑)
そのくらい疲れていたんですね。
日中外にいるとスタミナが吸い取られるくらい熱いです!!
こうして明日からの調査に向けて村の夜は8時に消灯し、
板の上での就寝にもかかわらず、僕もいつの間にかバク睡していました。