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2012年5月9日水曜日

市場の魚シリーズ16(淡水エイ)

休みの話をアップしたばかりですが、少し余力があるので市場シリーズ16を紹介いたします(笑)


淡水エイは最近日本でも人気がありますよね。

でも、そのほとんどは南米産です(汗)

残念ですが、仕方ないです(笑)

でも、インドシナにも淡水エイは数種類いるんですよ!

中でも有名なのは巨大淡水エイのHimantura chaophrayaですね。

本種はタイにいるというイメージがとても強い種ですよね。

でも、ラオスにもカンボジアにも生息しているんです!

カンボジアにおいてはある特定地域のメコン本流にいます。

実際に本種だけに絞った本格的な調査はしたことがないのですが、

これまでの調査では約15個体程確認しています。

でも、あの有名なタイの個体のような2m以上ある個体はまだ確認していません。

カンボジアで見られる個体はせいぜい1.2m程度ですが、それでも近くで見るとデカイです!!




今日この記事を書いたのにはきっかけがありました。

この約10日程の間でエイに関する話題が偶然にも2つあったのです。

1つ目は数日前からある日本のTV番組で本種を釣るという番組の取材協力があり、

昨日まで少しですが情報提供していました。

2つ目は今日の出来事なのですが、知り合いの方が来宅されて別件で他の生きものの情報を

聞きに来られました。その時に偶然エイの話をしたところ、その方は最後にタイでのエイ釣り

番組取材に関わった方だとわかり、お話を聞かせてもらいました。


僕はあまり知らなかったのですが、タイのエイ釣りはもう禁止されていて

今は釣ることができないらしいですね。

ネットで調べると釣りあげるシーンなどが見られますが、もうできない行為のようです。

当時は専門でエイ釣りをサポートするタイ人がいて、

大金を払うと釣らせてもらえたようです。

そうした規制は魚の事を考えれば良い政策です。

本腰を入れたタイ政府は立派です。今のカンボジアでは絶対にあり得ない事ですからね。

今もしカンボジアでもそうした規制をしても表面上だけの規制になってしまい、

賄賂などの抜け道が必ず発生してしまうでしょう。


本種は少なくともまだカンボジアにも生息していますが、

近年、メコン流域の開発スピードは衰える事を知りません。

これはカンボジアだけの話ではなく、幸か不幸かメコンは6カ国を流下する国際河川なので、

1つの国だけがしっかりとした政策をとれば保持できる環境ではないのです。

また国を挙げての事業であってもその裏には必ず利権が絡んできます。

なので、その大きな波を自然保護という観点から阻止することはとても難しいのが現状です。

ダトニオも含めて魚たちの未来が不安です。

こうした問題をアクアリストの皆さんと話し合う事も大切な第一歩だと信じています。



しばらくアップできませんがまた時々のぞいてください!
よろしくお願いいたします。



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