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2012年4月4日水曜日

琵琶湖の魚(世界の水槽編)

今回は続きの水族展示パート3(世界の湖)です。

まだインチョン空港ですが、案内所でコンセントのコネクターを借りれたので

作業再開です(笑)!!

これまで紹介したコーナーは琵琶湖の淡水魚と日本の希少魚したが、

ここからはこれまでの展示と世界を比較するコーナーです。
ここには世界の湖を代表して「中国のドウテイ湖」、

「東南アジアのトンレサップ湖」、

「アフリカのタンガニーカ湖」、「北アメリカの五大湖」に

スポットをあてて展示しています。




まず、「中国のドウテイ湖」コーナーには3個の水槽があります。
その一つにはお馴染みのケツギョが入っていました。
隣の水槽にはタナゴ軍団がいます。

4種おり、ウエキゼニタナゴ、トンキントゲタナゴ、オオタナゴは有名ですよね!

そしてもう1種はちょっとマニアックなタナゴ、

ロデウス・ファンギ(Rhodeus fangi)です。

デウス属なのでニッパラ・スイゲン・カゼトゲなどと近縁ですね!

ドウテイ湖は長江流域に属する水域です。

この魚は咽頭歯を研究されている中島博士が中国へ行った際に

持ち帰った個体を繁殖させたものです。

実は僕もこの調査に参加しており、楽しい海外採集調査でした!

中国採集の写真なんかも機会があれば今度紹介しますね!



この中国水槽で一番大きい水槽には高麗ギギやエンツユイを始め、

コイ科のチャイニーズゴールデンバルブ(Barbus sinensis)、

ヘミクルターの一種(H leucisculus)、

カワヒラ(クルトリクティス・エリソロプテルス)、

ヒガイの仲間チャイニーズワンライン(S parvus)とカラヒガイが見られますよ。

この中国ゾーンはなかなかマニアックです!



そして、やっとついに!東南アジア水槽です。
しかも、カンボジアのトンレサップ湖水槽です!!心地よい響きです!!




写真写り悪くてすみません!!!
でも、残念なのは展示種がぱっとしないことです。
ぶっちゃけ、どこのショップでも見られる種ばかりなのです。
もう少し凝った展示をするとより良い展示になると思うのですが・・・




それだけならまだ良いのですが、学名が最新の名に更新されていなかったり、

ちょっと曖昧な解説が書かれている事にがっかりしました。
博物館や水族館は常に変化し、一般のお客さんに情報を提供できる数少ない施設です。
もう少し、情報のアンテナを張ってほしいと感じる展示でした。
愚痴になってしましました!・・・が、ダトニオはキレイでしたよ!
首巻きやVバンドではありませんでしたが・・・







小水槽はボティアやグラミーが入っていました

この中にはトンレサップにいない種も入っているので東南アジア水槽として扱っているのでしょうか?

もし、トンレサップ水槽であるなら展示種を早急に変更する必要がありますよね。


以前は3個体いたんですが、1個体しかいませんでした!

コイツはなんとしても大切に飼ってほしいですよね。ダトファンとしては!

続いてはアフリカのタンガニーカ湖水槽です。
ここは小水槽2個と大水槽1個の構成です。


小水槽はお馴染みの電気ナマズと巻貝に産卵するN.ocellatusです。
そして大水槽はタンガニーカファンでも楽しめる水槽になっていると思いますよ!
ざっと紹介すると、アウロノクラヌス・デウィンディ(Aulonocranus dewindii)、キアトファリンクス・フルシファー(cyathopharynx furcifer)、クセノテラピア・フラビピンニス(Xenotilapia flavipinnis)N モーリー(N.moorii)、ペトロクロミス・トレワバサエ(Petrochromis trewavasae)、アルトランプロローグス・コンプレッシケプス(Altolamprologus compressiceps)、レピディオランプロローグス・アテヌアータス(Lepidiolamprologus attenuates)、ジュリドクロミス・オルナータス(Julidochromis ornatus)などなどです!



全体的に言える事ですが、
水槽が寂しく見えて仕方ありませんでした。

見せ方や種の選び方などに工夫があるともっと魅力ある水槽になると思うんですが・・・


僕がアフフリカンの担当の頃に展示種の見直し計画があり、

このうちの半分くらいの種がこの時に搬入したのですが、

全部繁殖するように指示が下りたため、その1年間は苦労しましたが、

楽しかったですね!


繁殖水槽といっても大きくて1200サイズでしたし、

スタート時の個体数が数匹と限られていたので程良いプレッシャーもあり

良い経験をさせてもらいました。タンガニーカシクリットは正直詳しくなかったので、

多様な産卵形態をもつグループだけにいろいろな資料をあさって

調べた思い出があります。


結果的に運が良かったのか全種類の安定した繁殖方法も見つける事が出来ました。
その子孫が今も引き継がれて展示水槽に泳いでいる様子を見ると嬉しいですね。

お次は北アメリカの五大湖水槽です。
ここは大水槽と小水槽の2個の水槽が展示されています。
小水槽はカワマスとして知られるブルックトラウトが展示されています。
青光りした特異な魚体に鮮やかな黄色い斑点や虫食い模様はキレイですよ!




一方、大水槽には中禅寺湖で話題のレイクトラウトです。
中禅寺で釣られるメーター級の個体はいませんが30cm前後の日本のマスでは見られない特殊な模様と顔つきの個体が見られますよ。
他にはスモールマウスバスやブルーギルの親戚ともいえるレポミス属のロングイヤーやパンプキンシードが泳いでいます!

そして、最後は世界の湖コーナーではありませんが、古代魚水槽として3種類のガーと数種類のチョウザメがいます。これだけ多くの種のチョウザメがキレイな体型で展示されているのはここくらいだと思いますよ!
欲を言えばアロワナなんかもいるともっとアクアリストは嬉しいんですが・・・

ざっと速いスピードで紹介させてもらいましたが、どうでしたか?
最近では淡水専門の水族展示施設は全国にたくさんあります。

5月のGWや夏休みにどこかへ行ってみてはどうでしょうか?
僕のお勧めは先月オープンした京都水族館とメコンオオナマズの展示で有名な

岐阜のアクアトトです!日本は楽しめる水族館がたくさんあって良いですねー(笑)
カンボジアにも水族館欲しいな~!!

2 件のコメント:

  1. 一時帰国お疲れ様でした。
    体調も戻ったようでよかったです。
    物凄い勢いでのブログ更新、
    こちらもお疲れ様です。
    楽しく拝見いたしました。
    ちょうど今度の日曜に
    甥っ子連れてアクアトト行く予定しています!

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    1. IMAさん
      コメントありがとうございます!
      先ほどカンボジアへ着きました!
      アクアトトぜひ楽しんで来てください。
      メコンオオナマズはデカイですよー!
      僕も今度帰った時は行きたいところの一つです!

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